納得と感動のできる終わり方でした。
この作品は内容ほもちろんだが最も注目するのは巧妙な伏線の数々と回収のきれいさではないですかね。レイラインより面白い作品は自分の中では色々あるがここまで伏線のうまい作品はあまりないと思います。とはいっても内容が面白いのは間違いない。
しかし、残影から2年の期間を要したにもかかわらずこのボリュームは不満がないといえば嘘になる。自分は残影プレイし終わってから毎月ホームページで続編の情報が更新されていないかチェックしていたほど朝霧を待望していたのでこの倍はボリュームがほしかった。
曲に関してはopは物語の集大成というようなラストにふさわしい歌でとてもいいです。黄昏と残影のopムービーはセリフが多く画面にでてきて少し気になったのですが朝霧はそこまでなくてムービーもこれで最後というのが伝わってきて盛り上がります。水月さんの歌は三作すべてよかったですね。EDもイントロの音の入り方がラストにとてもしっくりきてよかった。素晴らしい曲を作ってくれた水月さん感謝。というかオリジナルのED朝霧しかないから流れてきた時には おぉっっ・・・ となりました。
キャラもみんな好きです。睦月については最初残影時点でのメンバーがきにいっていたので こいつ入ってくるのか~と微妙な気分でしたがすぐ好きになりました。学園長ともも先輩も途中まで気に入りませんでしたが最後はホムンクルスだからな とまあよくなりました。レイラインはモー子が終始メインヒロインなのですがいかんせん自分は他の子のほうが可愛いと思えたのでちょいつらかった。しかし、前二作のように他のルートを作らずモー子一本でいったのは納得のできるいい構成でした。
内容はみんなかいていますが決着の流れがあっさりしていてもうひと押し欲しかった。最後の締めは前作同様魔方陣を壊しただけなので別の展開を期待していた。ネタばれを多く含むのですが個人的に不満だったのはメンバーの出番と活躍の頻度です。先に書いたとおりキャラみんな好きな自分はそれぞれのキャラにもっと活躍する場面が見たかっです。学園側が暗示をうけた風紀委員以外数がいないので味方の方の数の多さを持て余していたというのもありますが活躍の比率でいったらモー子が極端に多すぎた感じでした。話し合いになったら正しい意見や策、方向性を決めるのは大半モー子だったと思う。ハイジやルイは魔術の知識が豊富なので話し合いでも出番があった上戦闘もこなせるのでいいが、静春ちゃんやみっちーはせっかく参加しているのに疑問や相槌ぐらいしかいっていなかったような。モー子は一番賢いが逆に荒事に向いておらず戦闘になったら使えなくなるということでバランスがいいといえばそうだが、静春ちゃんやみっちーが戦闘で活躍しているかというとそんなこともなく相手がアーリックやもも先輩、魔力で底上げされた鍔姫など人外なので基本やられている。みっちーは好きな主人公なのだが最後の魔方陣破壊まで際立った活躍もなく強いて言えば倒れた仲間の運び手ぐらいしか役にたっていなかったので残念だった。モー子が遺品で消えて黒谷になった時も 黒谷けっこう有能だなーと思っていたからの正体モー子でモー子以外のキャラの活躍を楽しみにしていた自分はズルッとなりました。
以上ですがこれは自分的に感じた不満なので他の人には気にならない範囲のものだと思いますし黄昏時からこれほど壮大な話になるとは全く考えていなかったので大きく楽しませてくれた作品でした。
終わった後は久しぶりに二、三日喪失感を味わいました。最近作品をプレイし終わって喪失感を覚えるということは全くなかったので時計仕掛けのレイラインは自分の心の中に残るものがある作品となったことは間違いないです。余談ですがラズリットが話の軸の小説があり読みたいと思いましたが高いです。
朝霧では悲しい最期を迎えた舞砂がどのような人生を送ってあそこに辿り着いたかは気になりますが本一冊にしては高いです。
最後にanotherでは三厳とアンデルが勝手知る間柄になって魔力を行使していましたが本編でもこのような関係になって最後を決めてほしかったです。朝霧をプレイする前から残影で三厳に暗示魔術の中で語りかけたのアンデルと予想はついていたのでアンデルと深く絡んで信頼関係が生まれることを期待していたのですが予想以上に絡みが少なかった。
FDが出るとしたら三厳とアンデルの話をもっとつくってほしい。