心の欠片集めて 胸を焦がす痛みにキス
前作、天色アイルノーツのファンタジー色の強い作品から一転、魔女っ娘学園ものです。
設定というか世界観的には前作の方が好きですが、まとまりやストーリー展開があまり無かったのが残念なところでしたが、今作はテーマをかなり絞ったことでとてもテンポよく話が進みます。
ストーリー構成としては魔女としてのルートが寧々と紬。アルプとしてのルートが憧子、そして関連するルートとしてめぐる。とても限定的なコミュニティの中で、単純明快な設定で話が進むため、だれることは少なく、前作の反省点は活かされていると思います。寧々ルートのみTRUEの要素があり、ループもののように繰り返しがありますが、これは作品の中で上手く機能していると思います。ただ個人的に好きなのは和奏ルート。本筋からは大きく外れますが、シンプルながらも中身のある王道ルートで、サブキャラならではの良さが光りました。和奏にもエンディングがあったり、挿入歌があったりとメインヒロインよりも優遇されてるような気もします(笑)
トータルでは壮大な設定の前作から比べ、良くも悪くもまとまった作品。ゆずソフトならでは、というべきか、キャラクターの良さに終始左右されるもので、あまりストーリーを意識しないで楽しむ分には面白いと思います。