また君に会える時を夢見ている
Navelから新しいブランドとしてのデビュー作。キャラの雰囲気は本家を彷彿とさせるも、シナリオが単調なのが気になるところです。
ストーリーの導入として、主人公と妹女神との間の「ゲーム」がありますが、これがどう活かされるかがポイント。どの個別ルートをとっても、流れはヒロインとのいちゃラブ(あっさりめ)から主人公が消え、夏が終わりまた地上に戻るというもの。多少ルートごとに差違はあるものの、同じことの繰り返しで、周回は退屈に感じるところもあります。ご都合主義が時折強く、置いてけぼりをくらうのも感情移入できなかった要因かと思います。
サブキャラが活きなかったことも残念で、無駄な野球部の話、あすみの出番の少なさなど、キャラ同士の繋がりや掘り下げが浅かったのは、Navelのつり乙りろからしてみても残念なところ。このあたりはお嬢様ものを取り入れたことで比較されてしまいすね。タイトルの羊はメリエルでいいにしても、真夏の花が疑問です。花が確かにストーリーに絡むこともありましたが、メインではないと思います。
終始雰囲気はよい、真夏の陽炎のようなお話。設定はよかったと思いますので、工夫すればもう少し読みごたえあるストーリーになっていたと感じます。雰囲気だけで乗り切れる方はプレイしてみればどうでしょうか。