真っ白な季節に咲いた 淡く小さな桜色の想い
女子校へ女装して潜入っていう設定は、どうも急展開すぎるので、そのあたりのストーリー運びをどう見せるかで作品の良し悪しが決まってくる気がします。
そして今作はかなり強引な導入から気が付けば、主人公は桜花会のメンバーに。しかも妹や出会った人がことごとくそのメンバーになった、という都合よく進む展開です。別にキャラゲーと割りきっているので、そのあたりに目はつむれるのですが、どうもその桜花会の中だけにこだわりすぎたようで、桜花会の外や男子校について触れられることはほとんどなく、ストーリーが縮こまってしまった印象を受けました。
それを受けた個別ルートですが、女装がバレるタイミングの違いはあるものの、女装前と後のヒロインの接し方が大きく変わらず、このあたりも強引な感じがあります。
個別の中では桜ルートがいい感じ。中の人含めキャラが魅力的だったことと、ストーリーもシンプルながら他のルートに比べ、しっかりとしていてよかったですね。
絵は時々おやっ?と思うところはあるものの満足。もう少しCGの数があるといいですが…(笑)
そして音楽面ですが、オープニング、エンディングともにDucaさん。WILLPLUS系列の他ブランドでは時折歌ってらっしゃるのは知ってましたがensembleで聞けるとは!どちらもいい曲でした。
総評ですが、全体として気になったのは冬、桜というキーワードがほとんど活かせていなかったこと。タイトルからも、なにかポイントになるものかと思いましたけど、最後までのっぺりした印象を与える結果になったのもこのあたりが原因なんでしょうか。