例えこの身滅びようと 救いたい人がいる
・シナリオ(16/20点)
まずストーリーの構成が絶妙です。ロックをかけて話の盛り上がりで次の話題に移るのが、プレイする側にドキドキを与えています。共通ルート、個別ルートの区別はほとんどついておらず、話の中心は一本です。二人の主人公それぞれのサイドから物語が展開され、タイトルの通り、パラドクスを感じさせる内容になっていました。マイナス面は萌え要素がそんな無いのでシリアス一色になってるのが少しつらいところ。
・CG(15/20点)
背景なんかはしっかりしてると思いますが、絵の雰囲気は好みとは少し違いますね。
・キャラ(15/20点)
ヒロインやサブキャラは個性的でよく動きます。話の核にもなるテスラに注目が集まりますが、個人的にMVPはメリクリだと思います。
・音楽(15/20点)
OPは前作に引き続きデンカレ。メタルっぽい曲で作品の雰囲気によく合っていたと思います。EDは前作には劣るものの、しっかり聞かせるバラードです。
・システム他(17/20点)
キャラは動きがあって面白いです。演出にはこだわりが見えて、シリアスな展開を上手く表現していると思います。フローチャートはお互いの視線が入れ替わる際に便利でした。またアーカイブは持ち物が共有される点でストーリーに大きく関わり、面白い要素だと感じました。
以上、計78点です。
終わる世界とバースデイのエンディングには及びませんが、よく練られている作品です。パラドクスという題材ゆえに混乱する内容ですが、わかりやすく演出など工夫されていた印象です。
絵で買うメーカーさんでは無いので、シナリオの質の高い作品をこれからも期待しています。