微笑んでた貴女は 相容れない程の禊を
・シナリオ(15/20点)
悪というテーマを掲げながらも、実際は"キャラ"を生かした思想対立をメインにした作品かと思います。一部と二部による構成で、一部ではそれぞれのキャラのHシーンを回収して終わりという簡潔な内容ですが、この物語のメインは二部。ヒロインのうち二人の思想対立に軸が置かれ、6パターンものストーリーがあります。実質の個別エンドはヒロインに各ひとつですが、多様なストーリー展開が楽しめます。
・CG(15/20点)
ミヤスリサさんの絵は少しクセがあるんですが、個人的にはこの感じが好きです。時折見せるかわいらしい表情に今回もやられました。
・キャラ(15/20点)
キャラはバランスよく配置されていた印象です。とくにメインである禊やこおりといったキャラが自分の"役割"を果たすように動いていて、テンポよくストーリーを展開させるポイントになっていました。
・音楽(16/20点)
BGMはストリングスが印象的な曲が多く、作品の雰囲気をうまく作っていました。OPはとくに歌詞が面白く、プレイ後に聞いてみると不思議な感じになります。ヒロインの名前が歌詞の中に入っているのもいいですね。
・システム他(15/20点)
可もなく不可もなくで、とくに気になるところもなく快適にプレイできたと思います。
以上、計76点です。
はっきり言って表向きはキャラゲーのようですが、根底にあるのは人が抱く思いをどのように表現していくかだと思います。誰もが感じたことのある葛藤を、テンポよいキャラの掛け合いで表現していたと感じました。
しかし、ループ周期や一部と二部の構成の意味など不思議に思う点はまだあります。
考察が必要になるゲームとはまさにこのことかと思いますが、続編で補完されることとシャールカが攻略できることを期待しています。