やがて消える儚き永遠を
・シナリオ(17/20点)
フェイクアズール・アーコロジーの時にも書いたと思いますが、今作はSF要素が多く、難解な言葉も出てくるため地の文はかなり読みにくいです。日常会話はテンポが良かったんですが。
話のおおまかな流れはアズライトBADEND、セルリア、ノイエ、瑠璃の4ルートを終えてからアズライトTRUEにつながる感じです。各ルートは共通に比べて短いかなという印象です。基本的にアズライトが中心に展開されます。ただワンパターンになりがちなので、アーコロジーという閉鎖空間を活かした話があっても良かったと思います。
個別ルートでは瑠璃が良かったです。機械と人間、女王の本質に迫る話。アズライトTRUEは、広げた世界観の割には小さくまとまってしまった印象で、さらにひねりを入れれば化けたかもしれません。
・CG(18/20)
非常に綺麗。浅海さんの本領が発揮されています。背景も秀逸。
・キャラ(17/20点)
もう少しサブキャラが動いてくれると良かったです。とくに藍理。各キャラの立ち位置はしっかりと定まっていてぶれません。とくにセルリアの芯の通った姿は物語の柱にもなっています。主人公は決して理想を追い求めず、現実的な判断のできる人物として描かれ、議長やサフィロスとの対比がなされていたと思います。
サブキャラにHシーンがあったのも評価。まさか開始早々に始まるとは思いませんでしたが、藍理は可愛すぎ。
・音楽(16/20点)
BGMはシリアスな曲に良さがありました。OPは作品にあった良い曲。こういうのってBOGは作るのが上手いなあと感じました。ルリの挿入歌や、アンリミテッドが入ってくるタイミングも良かったです。
・システム他(18/20点)
演出は面白いし、難しい言葉もTIPSやアズライトの3分間ハッキングでよくカバーされていました。
瑠璃補正 +1点
セルリア補正 +1点
アズライト補正 +1点
以上、計89点です。
せっかくの世界観を殺してしまったと思われるところがあったのが残念です 。ただフェイクアズール・アーコロジーとの繋がりがあったのは良かったです。
少し複雑で、素直に面白いとは言えませんが、次第に味が出てきます。好き嫌いはありそうですが、個人的にはやって良かったです。
君に世界を、見せるよ