それでもまだこの脚で 希望の一歩を踏み出してみたい
・シナリオ(16/20点)
幽霊として学園生活を送るという不思議なスタートからみせる物語。幽霊の学生たちは何かしらの「後悔」があるから、再び学園での時間を過ごすわけです。
各ヒロインそれぞれに問題が隠れているわけですが、少し異質でリアルな話が雪花ルートかと思います。今日の社会でも問題になっている「いじめ」を過去と現在という二つの側面から向きあっています。また幽霊から連想される「死ぬこと」についての考えは奏菜ルートがわかりやすいかと思います。ストレートな展開ながらも個人的には好きでした。ただ結局メインはまつりルートですし、一番まとまりがいいのも事実です。
話の長さは共通、個別とも短めですが、エンディングを複数用意したり、余分な描写を排除することで、コンパクトかつ理解しやすい作りになっていると思います。
・CG(16/20点)
前作とは違い、ゆき恵さんの単独原画。作品の雰囲気を上手く作っています。
・キャラ(16/20点)
それぞれのヒロインの特徴はしっかりと出ていて、それがストーリーを支えていると思います。個人的には由梨ががんばっていたと思います。理事長はほんとに飾り…
・音楽(17/20点)
曲数は多くないもののOPやBGMなど音楽はかなりの完成度です。
・システム他(14/20点)
演出はワンパターンながら評価できるところもありましたが、システム面は少々使いにくく感じました。
以上、計79点です。
エクストラモードのending collectionではヒロインにちなんだ花について知ることができます。これが意外と良く、作者の作品に対する温かい想いを感じられます。
クリア後にそのending collectionから「些細な幸せと、続いていく世界」というグランドルートに入れます。かなり短いですがストーリー的には一番好きだったりします。エンディングのCGもいいです。