魔法はいつも君の心の中にある
・シナリオ(15/20点)
基本的にはファンタジーを軸にした純愛ものです。共通ルートでは世界観はファンタジックであるものの、普通の学園もののように日常が展開され、嵐の前の静けさのようです。個別に入り魔物や魔法といったものの存在が肯定されますが、主人公もすんなり受け入れるため、とくに大きな変化はありません。その代わりに成長物語の要素は強く、莉々子、水澄、えくれあ、とそれぞれの成長が描かれます。
で、メインの話ですが、やはりタイトルのとおり「魔女」、涼乃とあやりルートです。この二人の話で、風城という街の裏側が明かされるので最後の攻略をおすすめするところです。とくに涼乃→あやり→あやりトゥルーの順番がいいかと思います。
涼乃ルートでは、あやりと風城の秘密が明らかになりますが、あくまでも問題提起にとどまり、根本的解決には繋がらず不完全燃焼といった感じです。あやりルートも同じ感じで無理矢理ハッピーエンドに持ってきているように思います。
あやりトゥルールートは「ウィッチ」としてどうあるべきか悩む少年少女の心模様が描かれるわけです。ただバトルは中途半端なもので、普通のナイトパレードのほうが白熱してたのではと思ってしまいます。
・CG(18/20点)
こ~ちゃさんの絵はほんとにかわいいです。背景ともマッチしてファンタジー世界を作り上げています。
・キャラ(17/20点)
やはりキャラづくりの丁寧さが、シナリオの質に繋がっているように思います。男のサブキャラがしっかりしているゲームははずれないですね。CVのキャスティングもよかったです。
・音楽(17/20点)
ボーカル曲はさすがの完成度。とくにOPのWitch's Gardenは佐藤ひろ美さんと飛蘭さんの良さがそれぞれ出た良曲だと思います。BGMも変化がうまく出ていてよかったです。
・システム他(19/20点)
ういんどみるですからいつも通りでも十分満足なんですが、今作は初の試みであるE-moteがやはり素晴らしいです。口や目だけでなく、立ち絵から動きがあるので非常に面白いと思います。とくにバトルのときは、そのおかげで臨場感を出すことに成功しています。ホントすごいです。ただその反面、一枚絵になったときに動きが無くなるので、それが少し残念です。
あやり補正 +1点
E-mote補正 +1点
以上、計88点です。
相変わらずこういう作品には点数を甘くつける傾向がありますが、それを置いておいても素晴らしい完成度。非常に面白かったです。ほとんどE-moteに対する評価ですが…
ファンディスクも出そうですが、魅力的なキャラはいっぱいなので、期待値は高いです。たとえば明乃とか明乃とか明乃とか…笑
明乃、こはるは大丈夫そうだけどマーシャのヒロイン昇格は厳しそうかな…
あとは攻略できなくていいです!
余談ですが、初めE-moteを「イモート」と読んだのは自分だけじゃなかったようです。残念ながら妹は攻略できないですが。
カタカナで書くと某珍獣ハンターみたいに…