本編が面白くないのが最大のマイナス点
神楽シリーズ初プレイです。
いわゆるローグライクゲー+アドベンチャー+抜きゲーといった趣の欲張りなゲーム。
シレンやトルネコといったゲームを想像して買うと、本編の作業感にガックリくるかも。
ローグライクゲーというと、ダンジョンに潜るたびにレベルが1に戻り、アイテムもほんの少ししか持ち込めず、咄嗟の判断と大きな運に助けられて進めていくイメージがありますが
このゲームではレベルはゲーム通して持越しであり、アイテムも元もとの手持ちと拠点である店で買ったものを所持上限まで持ち込め(脱出用アイテム含む)、ダンジョンの階層もそれほどではないため
ちょっと潜っては良い武器を探しつつレベルを上げ、準備が整ったらアイテムをたんまり持ってボスのところに特攻、という流れで本編はどうにかなってしまいます。それでも油断すると普通に死にますが。
妖怪に敗北して陵辱されてしまうと辿り着けないエンドもあるためその辺の兼ね合いもあるのでしょうが、おかげで本編中の作業感が凄まじいです。
そこまでやって折り合いをつけたAVGパートですが、こちらもそれほど面白くはありません。というか尺が殆どありません。
ダンジョンをクリアして帰還→ほんの僅かなAVGパート→新しいダンジョンへ…という流れが繰り返され、キャラを掘り下げるイベントなどは殆どないため、まるであるだけのオマケのような扱い。
しかも一部ヒロイン(というかダンジョンに潜る二人)は、敵妖怪に一度陵辱されていないとルートに入れないトンでも仕様。受け付けない人には本当に受け付けないでしょう。
陵辱シーンはかなり数が多く(妖怪ごとに用意されています)、実用的なシーンも多いですが、内容がそれほどエロく無いものも散見されます。
基本的にCG1枚+差分で、特に人型の妖怪などは「変態嗜好の人間に陵辱されてるのと何も変わらないのでは」といった内容のものもチラホラ。
ゲームパートでは様々な能力を駆使してこちらを妨害してくる妖怪達ですが、陵辱シーンではそういった能力は殆ど出てこないのは残念なところ。
主人公とのシーンでは主人公の中々の変態っぷりがステキ。シーン中にも普通にボイス入りでしゃべりまくってくれるのはいらないサービスですが。
と、本編中は正直陵辱シーン以外は微妙かとも思っていましたが、クリア後の隠しダンジョンはとても面白いです。
階層が一気に深くなり、持ち込んだアイテムだけではどうにも出来なくなるため、判断力と運が求められるローグライクゲーの本領発揮になります。
妖怪を捕獲して仲間に出来るシステムや、武器の練成などもフル活用しないと厳しくなるため、ゲーム的にはむしろクリア後からが本編といっても良いかもしれません。
ゲーム部分ならクリア前は面白くないけどクリア後は満足、AVG目的なら最悪地雷、抜きゲー目的ならそれなりだけどシーン回収が面倒くさいかも、とどこに主眼を置くかで評価が変わるという気がします。
少なくとも、ゲーム部分に欠片も興味が無いという方は購入を控えたほうが良いかもしれません。
逆にローグライクゲーが好きという方は、本編さえ乗り切ればなかなか楽しめると思います。
ただし、オンラインでユーザー登録を行わないとクリア後の隠し要素が解放されないため、登録用コードが使えない可能性の高い中古購入は控えたほうがよさそうです。