釈然としない作品。
大半の登場人物の思考がいろんな意味で天に根ざしており、
加えて、根本的な思考が暗いために近寄り難い雰囲気でした。
また、抽象性で飾られた展開については、理解は出来ても感情移入が出来ず、
伏線も演出も見え見えで、感動も出来ないどころか渋面モノでした。
各シナリオではヒロイン達のテーマについては完遂されていたと思いますが、
主人公の使命については解決という程の解決がなく、不完全燃焼のきらいがあります。
最後の最後での終わり方も、その時限りの解決で根本的な解決には至っておらず、
オブラートに総括しただけで終わらされた感じで、物語としてはなっていないと思います。
蛇足ですが、進めるのが億劫になり、攻略に一ヶ月を要した唯一の作品です。