アツい(?)作品。
戦争と草創期における政治思想のぶつかり合いをテーマにした作品。
恋愛は見るところもありますが、基本的に扱いはサブです。オマケです。
話の流れやその中でのキャラの演技等はアツいです。
ただ、主人公の立ち絵が頻繁に出ていたりすることや、
話のテーマが一般の人にとっては関心が持ちにくいものなので、
プレーヤーはほぼ第三者的な視点を強いられてしまいます。
そのために、いまいちアツさを感じられないとか、
もっと酷いと「何やってるんだ?」という風に感じてしまうかもしれません。
世界観に浸れる人向けです。
自分はこの手の話は好きなので、大いに楽しめました。
また、多くの部隊がリアルタイムで入り乱れる戦闘はゲーム性が高いです。
戦略性が弱めですが、臨場感について言えばかなりのレベルだと思います。
多部隊を扱う戦闘シュミレーションとしては、そこら辺のゲーム以上でしょう。
ヒロインとの日常会話も充実しており、
話の本筋にはまれなくても、これらが楽しめるという事もあるかと思います。
――以下、リメイクされた点についての評価です。
ボイスが追加されたために、元々躍動感に富んでいた話がさらにアツくなっていました。
若干、気にかかることもありましたが、良くなった点の方がはるかに多いです。
特に悪役がこの恩恵を大いに受けています。
立ち絵の書き直しやCG塗り直しによって、荒削りだった所が直されて綺麗になってましたが、
立ち絵については初期の躍動感が無くなっていたり、
構図が画一化していたり、若干おかしいと感じたりする所も見受けられました。
CGについては、塗り直しをしただけでその他は初期と変わっておらず、
荒削りな絵が残っている為に、立ち絵との違いが大いに気にかかりました。
この会社にしては屈指の作品であるので、この辺は妥協をせずに作り直して欲しかったです。
追加キャラや追加シナリオは、不自然なく融合しています。
エスメル&ミーティアでは、勢いで流れた会話の内容の補足とエスメルの総括。
レヴィアンについては、恋愛が同時進行中の戦争と強く結びついており、
戦争との繋がりが薄かった他のヒロインの恋愛にはない魅力を感じました。
また、本筋の戦争についても補足がしてあり、死者と物語に花を添えるようになっています。
この二つのシナリオの役割は『本筋の補足』でしょう。
自分としてはリメイクにおいて一番満足した所です。
長文、妄言多謝。