着眼点はよかったと思うけど、萌えゲーのサブタイトルには重すぎた?
端的にいってしまえば、信仰心の薄れた今、神に存在意義があるのかどうか、というのが大きなテーマの一つになっています。
私個人の考え方としては、たとえば、島の守り神であれば、信仰心があろうが無かろうが、島に住むすべての生物を守るために最善を尽くし、そこに感謝を求めてはいけない。人間だったら、不幸すぎる人間を生み出してはならないが、だからと言ってそこにえこひいきが入ってはならない。
たいして、人間は、たとえ自らに神の祝福が目に見える形で訪れておらずとも感謝の気持ちを忘れず、即物的な願いを叶えてもらえなかったり、さけることのできない不幸が訪れたとしても、それを安易に神に見放されたなどとは考えてはならない、というものです。
さて、若干それてしまった話を戻しますと、今回は、信仰心の薄れた世に自分は必要なのか、という神奈の疑問が、だいたいどのルートでも絡んできます。
細かくは後で書きますが、その疑問の絡み方が、神奈の怠慢にしか見えない形である場合がほとんどです。そのせいで、神奈が、単に怠慢の言い訳に信仰の薄れを使っているようにしか見えず、こちらとしては、仕事しろよとしか言えないものを感じてしまいます。そこが、このゲームにおける唯一最大の減点対象ですね。
そのほかの点では、比較的無難な萌えゲーといえるんじゃないですかね。
神奈…ダメ神様。結局は終始そんな感じでした。やってからしばらくたっているので、深景先輩とごっちゃになっているかもしれませんが、そのせいで島がずいぶんとえらいことになります。そして、通称銀王が代わりにやってくれていた仕事が、銀王に裁ききれなくなってようやく本格的に活動開始。…ダメだこりゃ。
美唯…クロシェットのこっちのグループ大好きな妹。…血はつながってないんでしたっけ?いや、それは別のゲームか。…いや、つながってなかった気が…。
まあ、そんなことはどうでもいいです。その辺はあっさり流されるので。どちらかというと、両親の愛の深さに感動しました。そういう意味ではとてもいいルートでした。…若干エロエロでしたが。
芹夏…愛すべきアホの娘。といっても、単純な性格というだけで、本物のバカではないですけどね。
本人たちの恋愛はラブラブでなかなかに好きなんですけど、神奈が…。まぁ、不可抗力なので仕方ないのですが、無知は罪だということがよくわかるお話でした。
深景…先輩のルートだけに、銀王も結構出ます。そして、そうなると、必然的に神奈の我儘が目に見える形でルート内で問題に…。いやもう、神奈じゃなく、主人公たち夫婦で島神やれば平和だろうにな~って感じです。もっとも、2人は一般人なので、そんなことは到底できませんけどね。
千紗…話としてはよかったのですが、今思い返してみると若干美唯とダブってますね。ただ、若干感動できる話でした。ついでに言うと、千紗って結構かわいいんだな~って素直に思えました。