なかなかよかった。御巫と天野(デフォルトネーム)とかいう化け物一族をまとめて相手した勇気ある亡者に拍手を。
どのヒロインもわりとシナリオがしっかりしててよかったですね。特定のルートだけじゃ全ての真相は分からなくて、ちゃんと全部クリアしないとダメなのもやりがいがある。
でも、さくらENDは咲耶ルートから間が空きすぎてたせいで感動が薄れた感がある。このENDの前にもう一回やり直そうと思っても、『最初から』で強制的にさくらEND始まっちゃうし。
なので個人的には、咲耶はむしろ最後に攻略させてほしかったな。そうすれば流れ的に綺麗だった気がする。そこだけ不満点。最初から咲耶ルートやり直してそのままさくらEND行ってみたけど、めっちゃよかったし。咲耶かわいい。
あと、主人公の葛藤がまあまあ読めるものだったのがよかった。うだうだ悩む系って共感できないとマジでどうでもいい中だるみ以外のなにものでもないクソ展開と化すんだけど、この主人公の境遇への葛藤は話のテーマなだけあって面白かった。だからこそ美月・あやめルートでの闇墜ちENDも楽しめたし。あそこで『手を離す』選んだ直後の咲耶の台詞、彼女の心境を踏まえると切なすぎて泣けてくるわ。
ヒロインの属性の描き方もよかったね。主人公を二枚目にしてくれるおかげで咲耶のツンデレが不快じゃないし、菊理のガ〇ジキャラもギリギリ健常者に留まるような塩梅が分かってる感じだったし。後半になるにつれ美月のメガネが減っていったのも最高。眼鏡ダサいんじゃ。
そしてなにより最後に、03年のゲームなのに選択肢スキップがあるの有能すぎる! これのおかげで攻略がほんとうに楽だった! ありがとう!
それはそれとして、亡者カワイソス。主人公(剣道有段者)、菊理(巫女の素質持ち)、椿(不老不死)、美月(分け与えられた不老不死の力?)、あやめ(ラスボス)とかいう、絶対こいつらに喧嘩売っちゃダメだろって面子で笑う。御守りもあるし。なんなら神崎先生も加勢してくれるし。自分から取り憑いといて「なんだこの力は!? ぐわあああああ!」って……お前は頑張った方だよ。結局お前の存在意義が何だったのか分からなかったけど、とにかくおつかれさま。