名も無きモブが肝
戦闘やらキャラの深掘りやらはどうしても後発のCCCに劣る。
ただ、月の聖杯戦争という舞台を活かしていたのはこっち。そもそもCCC聖杯戦争してねえじゃんとか言わない。
これに感じた魅力は、人が減っていく校舎にある。
モブは各々のドラマがあり、各々の目的に向かって突き進む。……んだけど、基本的にはそれを想像させる一言二言だけを残して消えていくのが実情である。儚い。
無数にある描かれない物語が、ごく僅かなテキストから読み取れること。そしてそれを示してくれる彼らが減っていき、やがて誰もいなくなること。
プレイヤーが辿るメインの流れで出てくるキャラも勿論好きなんだけど、それ以上に主役にはなれなかった彼らの存在が鮮やかな背景として記憶に焼き付いた。
このゲームの結末が好きな理由も彼らである。彼ら同様求め戦い、そして走り抜けて眠った彼、若しくは彼女。その願いは何処かに繋がった。数多の命が消えていき、数多の願いが潰えた。最後に残った勝者も消えた。でも、未来へ繋げられた。願いの儚さを見せつけられた後に待つ結末がこれだ。
確かに希望に満ちていたものだった。
CCCの方が加点方式で上になったが、終わりに関しては美しさの面でこちらを選びたい。
ところで6回戦まで勝ち残った図書館前の彼がめちゃくちゃ気になるんですけど……。
4強の1人が詳細不明名前も不明なモブってめちゃくちゃ気になるんですけど……！