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ネコートさんのきみと僕との騎士の日々 -楽園のシュバリエ-の長文感想

ユーザー
ネコート
ゲーム
きみと僕との騎士の日々 -楽園のシュバリエ-
ブランド
piriri!
得点
69
参照数
316

一言コメント

思ってたより悪かないが・・・

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

そこまで良いわけでもなかったかな。

はるか昔のDMM(現FANZA)でやってた半額セールでパケ買いしたはいいものの、
買った後に予約だか初回限定版だかで追加パッチがあることを知り、
なんだか不完全版をつかまされた気分になってプレイ意欲がなくなって積んでたけども、
最近FANZAで件のパッチが配信され、しかもセールで半額にもなったのでプレイしてみた。
まぁ5年以上積んでるゲームとかこんな機会でもないとやることないだろうしね。
パッチに関してはハーレムHの出来がかなり良かったので買った甲斐はあったかなと。

で、肝心の本編の内容ですが…
やる前に抱いてた印象に比べればかなり良かったんじゃないかと。
というのも、プレイ前にKOTYeの選評読んで裏については知ってたんですよね。
選評読んだ時には「オイオイライターやっちまったなぁ」と思って、
それがまたプレイ意欲の減少に一役買ったりもしたんですけど、
実際にプレイしてみるとなかなかどうして悪くないというか、納得できるものでした。
ただしそれは慧-Trueルートの一連の流れをまとめて見た場合の話で、
視野をゲーム全体にまで広げるとまぁ余計なこととしか思えないですね。
何がひどいって、やっぱ慧以外の個別ルートの扱いですよ。
Trueルートでだって真実を知らされた直後はあれだけ動揺してたわけで、
願いをかなえる段になって初めてそれを知らされる他個別ルートでは
その後彼らがどうなったかなんて考えたくもないっていうね。
ライターとしてはこの『全部捏造だったんだよ!』ってギミックは、
例えば【車輪の国】の義姉登場とかみたいな驚愕の、
後世にもそこそこ伝えられるようなすんばらしい仕掛けだとか思ってたんじゃないでしょうか。
少なくともこのゲームでの最大級の山場程度には考えてたと思います。
でも実際には意外性だけはあったけど、
それが面白さにはつながらない残念な結果に落ちついたと言わざるを得ないでしょう。
この驚愕の真実()をやりたいがために生じてしまったであろうシナリオのアラは
上記の慧以外の個別ルートの扱いの他にも結構あるわけで、
シナリオ全体のクオリティを落としてまでやるべきことではなかったなと。
ま、それ以外の要素はそれなりの良かっただけに、
余計な事せず無難な内容でまとめとけばよかったのにね。
というのが最終的な感想ですかね。