一部分のみバレ有り
・ゲームについて
宇宙から落ちてきた地球外物(ヒロイン)と偶然居合わせた主人公とが出会い、同棲やら宇宙に戻るための復旧作業やらを行う物語。
・システム(戦闘)
本作品の特徴の一つがゲーム性のあるバトル。
といってもバランスは微妙ではっきり言って無くてもよかった。
……まぁ素材周りのチカラの入れようを見るにこれがやりたかったことの一つなんだろうから、攻略見て楽に進められる難易度である以上、そんなに悪くないとも思う。
・システム
色々貧弱。
バックログからの音声再生が無かったり、「タイトルに戻る」が無かったり(地味に面倒だった)、一部CG差分が見られなかったりと足りないものが多い。
・●シナリオについて(ネタバレ有り注意)●
日常イベントは「夏の田舎ゲー」としてなかなかのクオリティだと思う。
ただシリアスな戦闘シーンがダメダメ。
ありていに言えば、プロットから終わってる。
普通に生きてきた学生を管制官にするのは無茶だと言わざるを得ない。
案の定、中盤以降で指揮し始める姿は違和感しかない。
「年単位で戦ってきて、そういった訓練もしています。」ってな風ならまだしも、ただ地元を散策して、普通に通学して、家ではラブコメ(しかもひと夏の期間だけ)。この描写じゃどうやっても無理。
これならいっそのこと、「怪我に使用した未知の素材はヒロイン達の近くに居ないとエネルギーの関係で機能しません。危ないけど戦闘時には近くに来てもらう必要があります。」でいいじゃないさ。
……ただそこに目をつぶれば大筋としては悪くない。
個別エンディングについても、さっぱりとそれでいてどこかしっとりとした終わり方は気に入ってる。
・絵
塗り単体で見ると少しショボい感じがするにも拘らずすごく綺麗に思えるのは原画マンとの相性が良いからなのかな(陰影が上手いのか?)。
なんにせよグラフィックは背景含めなかなかの出来。
SD絵についてもラクガキっぽい雑な感じが個性的で面白い。
OPムービーを作った人は使い方よくわかってる。
・絵(メカ)
本作品の目玉の一つだと思う。
同じ原画家がデザインしたからか、まとまりが良くきっちりカッチリと仕上がってる印象。
惜しむらくは折角のメカがギャラリーで閲覧できないこと(何故かギャラリーにムービー見るコーナーあるけどデータフォルダにまんま置いてあるんだからギャラリーで見ないよ
・テキスト
全体的に読みやすく手堅い感じの文章。
キャラクターが作中で息づいていると思う。
ただ前述のとおり、管制官設定に引っ張られている部分があるなぁとも思う。
全部余さず読破したあとの感想としては、このライターさんは日常系あるいはおまけシナリオみたいにはっちゃけたほうが活きると思う。
あと気のせいだと思うけど真弓ルートだけテキストの毛色がわずかに違う気がした。
・ギャグ
会話にユーモアを持たせるタイプと声優の演技で楽しませるタイプの複合型。
基本は前者だけど、時折出てくる後者の瞬間風速はなかなかのもの。
パロネタも幾つかあるけどギャグとしては使われてない感じ。
〇雑記
・独善と偏見で攻略順決めるなら、鈴音→柚梨→真弓→はるな→千夜子→ノーマル、かなぁ。メイン3人はどの順番でもおおむね問題なし。ただしサブ・ノーマルENDはルートの構成上、メインヒロインの個別イベントを通るので「後回し」という意味で最後にした。
・右クリバックログって最初戸惑ったけど地味に便利かもしれない。
・敵モデルって素立ちに攻撃モーション撃破モーションがあってかなり工数かかってるよね……
・効果音が地味に色々使われてて、改めて丁寧に作られた作品だと実感する。
・柚梨のSデバイス装備CGがFA:GのゼルフィカールNEに見えた(ちなみに特典冊子にフミカネも寄稿しているので、このCGの存在は知ってる可能性は十分ある。
・戦闘のカットインで各キャラに隠しCG?(柚梨の「ツボを教えなさい。」とか)があるけど、こういう遊び心はすごく素敵だと思う。
・バイクイベントのはるなさんの「ビールゥ!」はめっちゃ笑った
・おまけディスクがどこにも売ってなくて辛い。
・パロネタのこと書いたけど、カウントダウンムービーはばっちりギャグパロディ路線なので見る価値有り。
・最後に、公式URLと攻略サイトのURL貼っておくのでインターネットアーカイヴで閲覧するのをお勧めしておく(特に前者はパッチ入手できるので必ずチェック
http://www.alterna.jp/shirokuro/dl/shirokuro_up105.exe
http://www.katzendreck.com/macule/kohryaku/item_502.html