タイムスリップ時代劇アドベンチャー
実際にある「忠臣蔵」を題材にした作品。
自分は歴史全く知らないので事前情報なしでのプレイ感想となる。
・ゲームについて
ひょんなことから300年前の江戸にタイムスリップしてしまった主人公。
しかも意識だけが飛ばされ、同姓同名の侍に上書きするようなカタチで過去に現れてしまう。
当然周囲はそんな事情なぞ露知らず、その土地のいち住人として接してくる毎日。
やがて巻き起こる陰謀と事件、始まる忠臣蔵。
おぼろげながらも「忠臣蔵」の知識を持つ主人公は果たしてどのように立ち回るのか……!!!そんな作品である。
・システム
スタンダードな紙芝居ゲー。
選択肢はほぼゼロ、攻略経路も定まっているので純粋に読み進めるタイプの作品。
立ち絵をスライド・拡縮させる演出が多用されている。
気になった点はデフォのフォントがちょいと読みづらいのと、バックログの行間が狭くぎっちり詰まっているため同じく読みづらいこと(なお自分は一応フォントは変えずプレイしている。
それとキーの連続入力があるので、Enterをちょっと押し続けただけでスキップしてしまい事故が多かった。
自分はマウスよりキーを割り当てたゲームパッドで遊ぶのでこの機能は純粋に邪魔だった。
・テキスト
歴史モノとしてはかなりライトで読みやすい部類。
ただなんというか簡略化しすぎてる印象を受けた。
もうちょっと文字で説明して江戸の情景を、昔の人々のことを読み手に伝えてほしい。
戦闘描写についてはほぼ文章は無く絵とSEで進行していく。
故にイマイチなにやってるか伝わってこず、勢いばかりの緊迫感に欠けていたシーンが多いと思った。
剣戟バトルモノを読みたい人はちょっと肩透かしかもしれない。
・シナリオ
非常に練られていて面白い。
作り手の「歴史が好き」って感情が伝わってくる。
これだからエロゲは止められない。
ただ主人公関連で若干のご都合主義を感じられたのがマイナス。
主人公が関わるキャラ同士のやり取りや鈍感属性等、そういう部分が少し鼻についてしまった。
また伏線があまりにもあからさまで読みやすすぎた。もう少しダミー散らしてほしい。
真っすぐで分かりやすいと言えば聞こえがいいが、結局のところ先が読めない楽しさがほぼ皆無なのは残念であった。
・ギャグ
ちょっと弱い感じ。
序盤のパロネタは閉口気味。
情けない不破数右衛門は面白かった。
・グラフィック
立ち絵の差分めっちゃ多い。
小道具使ったのどんだけあるんだ(笑)
髪の塗りがちょっと主張強めだが慣れたので気にしない。
一枚絵・背景共に枚数が多くバラエティに富んでいて手抜きを感じさせない出来。素晴らしい。
〇雑記
・好きなキャラはご城代と堀部安兵衛。特にSDご城代のしたり顔と安兵衛の好戦的な笑みはお気に入り。
・好きな人には悪いがED曲が合ってないと思った。なんというか和風っぽさが皆無でDucaの歌声が爽やかすぎる感じ。
・インレBOXでのプレイなので付属のドラマCD群が控えてるけど、ちょっと数多過ぎないか?w