メインはスピンオフの方で、前座のつもりだったのが予想より面白かった。
スピンオフ作品である『君の名残は静かに揺れて』の評価が高いのでそちらをする前に試しにやってみようと軽い気持ちで始めました。
結構長いですがお付き合いください。
シナリオ
共通、個別の至る所にばればれな伏線、わかりにくい伏線がちりばめられており、そこから話を考えるのが実に楽しい。
序盤からちょっとずつ非現実な部分を取り入れているので、超展開に入っても納得しやすいです。
ここからは攻略順に個別√を
天音√
会長のトラウマによる兄妹の間の溝のお話。
あのお気楽会長も意外に悩みがあることに素直に驚き。
桜子√
胸の傷跡の問題で引きずるのかと思っていたらいきなり超展開に入ったのでこれは流石に始めはついていけませんでした。
最後のあの手紙はちょっと反則でしょう、少しうるっときました。
他の作品のヒロインが登場。個人的にはこの手のお遊びは好きなのでこの妹と友人の出るゲームをプレイしてないのが残念。暇があったらやってみようかと思います。
くるり√
3つ目にクリアした√。話的には前2つより劣っている気がします。
シナリオを楽しむよりもデレに入ったくるりの可愛さを楽しむべきです。
茉百合√
一番期待していた√。
家の事など結構半端な所で終わってますが、茉百合をメインに据えた作品が出てるそうなのでそちらを期待。
あの人格豹変ぶりは本気で怖かった。
茉百合の部屋のピアノについての伏線は本当にさりげなかったので気付いた時には感心しました。
結衣√
天音√の時点でハラペコブラザーズが本当の兄妹なのは予想がついてたので特に驚かないつもりだったのですが、まさかあんな設定があるとは。
推奨攻略順で最後に結衣→すずねで攻略するべきだという意見を見ましたが納得しました。この√攻略すれば大体の設定が理解できます。固定するのはすずのだけでなく結衣もしておくべきだと思います。
すずの√
TRUE√。今までの伏線を全て回収し一番まともな落とし所に落としたのは見事の一言。
最後の最後でもうひと押し欲しかったです。
絵
CG枚数は差分、SDCG抜きで110枚程度。ボリューム的にちょうどいいくらいだと思います。
サウンド
システムのなエラーでゲーム中見れなかったため公式HPの物をインストールしたのですが、OP『FlyableHeart』は良かったと思います。
システム
良い点としては進めていくとおまけのプロフィールが少しずつ増えていきます。こういうおまけはかなり好みです。
悪い点としてはディスクレス起動不可。毎回ディスクを読み込むのが面倒で仕方ありません。
また、フルスクリーンだと一度タイトルに戻らないとゲーム終了できず、地味にメンドクサイです。
キャラ語り
主人公とヒロイン達
葛城 晶
主人公。ハラペコブラザーズ兄。謎の転校生。
基本受け身なので決して良主人公というわけではありませんが特別不快に感じさせない主人公。
晶と書いて「しょう」と読む。マックスのもう一つのなまえが「あきら」なので結構ややこしい。
ハラペコ要素でキャラ付けしていたので後半のシリアスに入るとハラペコ要素が弱くなるのでキャラ付けが薄くなります。
皇 天音
繚蘭会会長。
母が理事長で兄が会長なのに妹も会長で権力の独占とかに取られないのでしょうか。生徒会も繚蘭会も理事会とほぼ同じ程度の権力を持ってるようなのですが。
水無瀬 桜子
学園のアイドル。天然。考えるちょんまげの製作者。
彼女の様な不治の病系のヒロインは無条件に弱いです。
彼女の心臓が誰の物か知ったら一波乱ありそう。
桜子の髪の毛のふわふわ感が結構好きです。
九条 くるり
ロリ担当。ビーム。マックスの製作者の一人でマミィの方。
ツンデレ担当は天音だと思ってたら実はくるりでした。
ツンの時はただの毒舌キャラですが、デレに入ると非常に強力な萌えキャラに早変わり。
白鷺 茉百合
生徒会副会長。猫かぶり。
一番好きなヒロインだったのであの豹変ぶりは大ショック。あれが本当に素だったらどうしようと攻略中本気で悩みました。
で、攻略後プロフィールで見たところ普段の学園での態度は猫かぶりだそうで、やっぱりあれが素なのかとショック受けました。
まぁそれでもこの作品で一番好きなヒロインなのは間違いないです。
稲葉 結衣
もう一人の転校生。食いしん坊。ハラペコブラザーズ妹。
主人公と付き合い始めた後のこいつらのバカップルぶりには胸やけしました。
あれだけ食べてて体重の心配とかしないんでしょうか。
雪代 すずの
TRUEヒロイン。自称幽霊。
彼女の正体に関しては完全に予想外。伝記系と思ったら実はSFでした。
最後の主人公との歳の差は20歳程度でしょうか。
サブキャラ
皇 奏竜
生徒会会長。結構ウザい所があるが実は気配りができる人。
天音√ではシリアスな面を披露。彼と副会長の関係は『FORTUNE ARTERIAL』の二人を思い出させます。
八重野 蛍
生徒会副会長。実質的な会長。シスコン。忍耐の人。超ハイスペック。
妹の撫子への溺愛っぷりから見て男と付き合うのを許さなそう。
それでも彼相手に妹と付き合うと言える男がいたらそいつは勇者だと思う。
早河 恵
くるりの親友。会長の崇拝者。マックスの製作者の一人でダディの方。
この手のおバカキャラはサブとして活躍するのが好きなので攻略はなくて良し。
いつまでも会長の後ろでにこにこ笑っていてください。それだけで癒されます。
葛城 茂樹
主人公と結衣の父親。親バカ。
子離れは出来てないが立派な大人。声がちょっと気持ち悪いとか思ってすいません。
マックス
万能ロボ。28号。主人公の親友。
名前からして主人公と何か関係あるのかと思っていたのですがそんなことは全くありませんでした。
あきらはちょっと本気で攻略してみたいです。
総評
個人的にはかなりはまりました。
いとうのいぢさんの絵も良い味をだしており、かなり好きです。
惜しむらくは共通に比べて個別が短く感じること。True√であるすずの√での最後にあと一押し足りないと感じたことでしょうか。
それでも十分面白かったのでこれより評価の高い『君の名残は静かに揺れて』はどれだけ面白いのか今から楽しみです。