1万円はくだらない黒歴史ノート、いかがです?(※シリーズ未経験者です。)
<バトル上の注意>
・ストーリー楽しみたい人は、とりあえずオートバトル機能万歳。(途中で解放される。自分も紙芝居ゲーに毒されているようだ。)
・敵キャラのカーソルの色は敵の苦手な属性を示している。(わざわざ書くまでもないけど、)例えば敵に合わせたカーソルの色が黒ければ、黒い剣で攻撃すればよい。(神属性は赤、魔属性は黒、聖属性は青。神剣は魔の敵に強い。カーソルは赤。魔剣は聖の敵に強い。カーソルは黒。聖剣は神の敵に強い。カーソルは青)
・基本的に3キャラでのバトル。自分は一人に2本ずつ剣を持たせ、赤、青の剣装備のキャラ、赤、黒の剣装備のキャラ、青、黒の剣装備のキャラで対応した。2本だけを強化しておけば問題ないはず。一人3本は不要だった。
・(これはルートによって異なるのかもしれないけど)ラストバトルは鳥海知空、天宮史音、倉崎天名の三人だった。序盤から固定しとかないと最後で無駄にレベル上げさせられる可能性もあるから注意。ただぶっちゃけ全部やってないけど、一応1ルートクリアで最後の方のCGはすべて回収となっている。ルートは1つだけ?
・神剣異界、魔剣異界、聖剣異界で1本ずつ強い剣が手に入るから1キャラに1本ずつ装備させようとしていると、最後の方でこの3本の剣が勝手に合成されて1本の剣になるので注意。つまり剣を2本失うことになる。
・ストーリー進捗度は異界の解放具合とほぼ並列。けれど確か異界ではセーブ不可能だったはずが、最後の3つは異界と言っておきながらセーブ可能になっていて、このあたりで製作者サイドが力尽きてる様子がありありと伝わってくる。
<ストーリー>
もうよくわかんない。自分基本何周してでも骨格をとらえようとする人間ですが、このゲームバトルパートあるから面倒になって投げた。100ページ以上ある設定資料集でいろいろ勉強してみたが、ほとんど物語には活用されていない気がする。命のあり方とかが特殊な設定になっているようだけれど、まあ各人考えてみてください。生きるってどういうことなのかみたいな哲学的な問いもあるが、あまりにも短絡的な展開で悲しくなってきた。一昔前のゲームの悪いところが次々と出てきて、文句言いながらもやっぱりエロゲって進化してきたのねってことがよくわかった。それこそダーウィンよろしく力あるものが生き残った感も強いけど。アストラエアプレイの皆さんはどうお考えでしょうかねえ。
<愚痴>
本来はどのぐらいのスケールの話なら作れるか考量してから作るんだけど、なんでこんなに大きくしたのかまるで分らない。すくなくともこれならバトルパートなしの紙芝居でも相当量のテキスト使って説明することになるだろうから、バトルパートなんか不必要ですよね。世界観を伝えるのに機能しているのであればバトルパートも生きてくるだろうけど、そういう狙いも見えなかった。プレイヤーをヒマさせないために一応入れてみたとしか感じられない。シナリオも、主人公初め、プロット通りに動いているとしか思えない。まるで定規で線を引くようにシナリオの点と点を結んでいる。そこには何の情感もない。キャラを描写する気持ちもあまりないみたいだし、声を入れる必要もないのではないかなあ。世界の説明で手いっぱいだろうから別にキャラの描写までは要求しない。そういうゲームがあっても一向に構わない。ただ、キャラ描写を捨てた分それだけ魅了する世界観を描く技量が要求されることになるけれどね。
全体的に言えることだが、ビジョンがきわめて不明瞭。ディテールをどうするかって部分をまるで考えていない。確かに挑戦していくことは大事だが、こんな古臭い説教を言うのもアレだけど、選択と集中というのをだなあ…さすがにもう少し取捨選択をはっきりしてほしい。使えないものは使えないと見切ってゲームにとって効果的な演出のみを残してほしかった。(もっとも考え方の違いで、これが効果的な演出につながっていると製作者サイドは判断したのかもしれないけど。)まあ、せっかくプログラム技術を持ってる人間がいる、終末論を語れる人間がいる、じゃあそれを生かしたゲーム作りをしたいってことだったんだろうけど、融合できないものを力技で無理やり融合させてもダメなのはダメでしょう。それだったら、不可能なのかもしれないが、それぞれの技術を活かして2本作ったほうがよっぽどマトモ。
全体的に徒労に終わった開発、徒労に終わったプレイヤー。誰ひとり得した人はいなかった。とりあえずエロゲの体をなしていない。つまり、雰囲気を直感で訴えることをしていない。いまはねえ、紙芝居と言っても演出やらなんやら凝ってるし、システム設計にも力入れてますよ。このゲーム、3Dは何のために入れたのだろうか。エロパートだったらエロを引き出すために使ったということでわかるし、ゲームパートで行うなら、アクションゲーム仕様ならわかるんだけど、このゲームコマンド入力制だしね。コンセプトがまるでわからん。メイプルカラーズあたりのようなミニゲームで使えるようだったら面白かったかもしれないね。自分QWOPとか好きだし(笑)。
<最後に>
全体的な知識不足によるシナリオレベルの低下の中、奮闘してもらいたかったが、残念な結果に終わってしまった。設定資料集からは知識量なら素晴らしいものがあるとわかるのだが活かせていないからねえ。近年のゲームは構成力に長けているんでしょうなあ。たださすがにネタ切れ気味で、見てて不安になるね。恋愛模様を描いた作品で受けているのもあるみたいだがなあ、星織みたいに。でもそろそろトレンド変化の時期でしょう。うーん、この作品もどうにかならなかったかなあ…。いやまあ、自分の考え方がよろしくない、つまり製作者の見てほしいところをほとんど理解せずに一方的に文句言ってる可能性も高いんですけどね。