神にも悪魔にも凡人にもなれる男 → 神にも悪魔にも竜にも凡人にもなれる男(New!!)
あご先生の作品は久しぶりだが、なかなか楽しめた。
以前プレイしたことがある作品は、Bless、Two One、それ散る、SHUFFLE!、くれそんと、今思い返してみると結構プレイしていたが、その中では一番面白かったと思う。
以下細かい感想。ネタバレは多分ない…と思うが、未プレイの場合は注意してください。
絵
素晴らしいの一言。
ヴェルがはにかみながら照れている立ち絵は出るたびに頬が緩んでしまう。
複数原画だが、種族別に担当絵師が分けられているためか、それほど違和感は感じなかった。
システム
正直何とかして欲しい。
右下にマウスを持って行かないとメニューが見られなかったり(一応コンフィグで変えられはするが)、テキストがノーウェイトに出来なかったり、タイトル画面が寂しすぎたり、BGM鑑賞やムービー鑑賞が無かったり。
あと、表示されるセリフとボイスが違っている箇所が散見されたのも気になった。
良かったと思う点は、ウィンドウが2行表示で読みやすく、CGも大きく表示されるという点くらいだろうか。
シナリオ、設定、演出
良くも悪くもあご先生かな、といった印象。
どことなくSHUFFLE!を思い出す世界観ではあるが、相変わらず設定や日常シーンの書き方は上手い。
また、話の展開も面白かった。
ところが肝心のシリアスなシーンになると、筆力が足りないと感じてしまう所があった。
物書きの経験もない私が上から目線で偉そうに書くと、
・同じ情報しか持たないセリフが多すぎ
特に戦闘中なんかのんきに会話しすぎでしょうあなたたち。
・キャラが全員素直すぎ
もちろんそこが魅力でもあるのだが、全員が素直だとつまらないなと感じてしまうのも事実。
日常の掛け合いはそれ単体で見ると面白いし上手いなと思うが、シリアスシーンへの布石と考えると不足かなと感じる所が多かった。
思ったとおりに動ければ上手く行くのにそれができないもどかしさや、キャラが抱えている鬱屈とした部分をもっと上手く描いて欲しかった。
・描写があっさりしすぎ
もうちょっと回りくどい文で書いてくれても良かった気がする。
また、戦闘シーンは主観を排した描写を増やしてくれるともっと雰囲気が出ると思う。
・誤字、というか誤変換が多すぎ
これは今からでもパッチで対応してください。
シリアスシーンでやられると力抜けるよ。
また、演出面で一番気になったのは、戦闘シーンの演出が弱いこと。
CGの不足や動的な演出が少ないことによるのかな、と思う。
みんな大好きだし僕も大好きだから気持ちは分かるけど、ぱんつCGをあんなに用意するんだったら、戦闘シーンのイベントCGをもっと増やしてくれても良かったんじゃないかと思う。
そういったこともあって、ラストは面白かった、とは言えるが、心に響くものがあったか、と言われると厳しい。
批判的なことばかり書いたが、プロットだけ読めばすっげー面白そうだし、感動もできそうなストーリーなのに、いざプレイしてみると、それが最大限に生かされていないのがすごく悔しく、残念である、というのが正直な感想。
私がプレイした現在では3作目まで出ているところだが、完結する頃には私のこの評価が覆されていることを切に願う。
完結編まで出揃ったら、続編も購入してみたい。
分割について
自分は新品を予約購入したわけではないので、これについて言及する資格はないのかもしれないが、(なので分割による減点はしていない)はっきり言ってひどいと思う。特に分割が明らかになっていった経緯とか。
フルプライスのボリュームが有るわけでもない。(CGや回想シーン数はそこそこある)
また、分割による影響を一番受けたと思われるのが、シナリオ上のエロシーンのはさみ方。
なんというか不自然。
もともとルート用に用意されてたものを無理やり入れたんじゃない?ってぐらいに。
そしてラストではTo be continuedの文字もなくタイトル画面へ。
え、1ルートしかないの?って思って無駄に2週しちゃいますよ。
今回の件でRosebleuが事前情報を出すことの重要性を学んでくれていることを願います。
お気に入り
キャラ:ヴェル、オペラ
曲:blade heart。他の曲はBGM鑑賞がないからタイトルが分からない…orz
まとめ
北都南目当てでプレイしたら、青山ゆかりゲーだった。