抜きゲーとして評価。特殊シチュの耐性は持っているつもりですので使えるシーンも多かった反面、キツ過ぎて使えないシーンが盛り沢山でした。使えるシーンについては絵も堕ちる過程も丁寧に感じました。OHPだけでなくここでの評判を良く見定めた上でプレイするという前提で言えばかなり良作だと思います。BGMの良し悪しは加味してないです。
<絵>30/30点、<設定>20/30点、<キャラクタ性>20/20点、<システム>▲10/10点、<クリア後>10/10点(BGMとか評価する場合は+α)
絵・・・立ち絵もイベント絵も可愛いだけではなく非常に綺麗で扇情的です。流石TinkerBellです。
特におっぱいにこだわりを感じました。
設・・・輪姦・妊娠・快楽堕ちなど使えるシチュが多かったです。
しかしカニバリズム・達磨・脱糞エネマ・腹部破裂・嘔吐・腐乱精液バケツ飲みなど、
あまりにニッチな誰得シチュに付いていけない事もしばしば。
なお背景は知る人ぞ知る伝承が出てくる民俗設定になっています。
キャ・・・シリーズ定番の「頼りない巨乳キャラ」ほか複数のキャラが魅力的に描かれていました。
相変わらず退魔師双子姉妹は手抜きですが。
シス・・・右クリックで枠消し・フォント変更可などは良いのですが、
ボイステスタが付いていないので一度「OK」にしないと音量確認できないのと、
雪乃の音量が不安定なのが相まって使いにくさを感じました。
後・・・シリーズ定番の声優のコメンタリがあります。
「雪乃」役の人の投げやりっぷりがなんとも・・・まぁ話づらいですよね。
こっちも聞いてて恥ずかしいし。
どうせなら、後日談のボイスドラマとか陵辱追加シチュなどにしてほしいと思います。
淫妖蟲の様な選択肢毎にBADENDが設けられているタイプと異なり、
いくつかの選択肢の結果ENDに導かれる形です。
「桃子」「藍」の全ENDを見ないと「雪乃」のHAPPYENDが見れない、
「雪乃」の全ENDを見ないと桜・菊編が出てこないという仕組みですので、
順序良く丁寧進めていく必要があります。
そのためコンプに拘らないにしてもゲームを進めるには脱糞シーンや鬼畜コース不可避なので
「うんこOFF」モード等が無いのが悔やまれます。また『汚された夏』の様なフローチャート
がほしいところです。
陵辱シチュについて。
いくらニッチ向けの趣向盛りだくさんのTinkerBellとはいえ特殊すぎます。
桃子ソーセージとかおっぱい輪切りとか、それ系の話はOHPに書いてないじゃん。
いままでプレイした中でもかなり鬼畜度の高い作品でした。
反面使えるシーンはかなり使えたので趣味趣向が合う人にはHITするし、
合わない人には吐き気を催すレベルです。
BGMについて。
エロゲでの音楽やOPは多少の良し悪しなど気にはしないのですが、
近世っぽい雰囲気に合っていてすばらしいです。メインテーマ(『蠱惑の刻』)や『藍』をはじめ
インストゥルメンタルの好きな方にはオススメです。ペールギュントの一幕に・・・は言いすぎでも、
最近の『信長の野望』の季節曲よりもよっぽど良い気がしました。
どこか『ひぐらしのなく頃に』に似た特殊民俗的なミステリータッチになっています。
中途で期待させておきながら、謎が解けていくにつれて薄っぺらさを感じさせる所も似ています。
ジャンルがばらばらですが松本清張やアガサ・クリスティ、F・フォーサイス、O・ヘンリーの様に、
最後の1ページまで楽しませてくれるというのは凄い事なんだな、と改めて思ってしまいました。
繰り返しになりますが、
あまりにも肌に合わないシチュがあったもののスキップするなど覚悟してやれば非常に使える作品だと思います。
ゲームの作りこみの度合いが違うので単純比較できないでしょうが、淫妖蟲1・2→本作とプレイして
個人的にはTinkerBellはAlicesoftに次ぐ安心ブランドと感じるようになりました。
『蝶の夢』や『はなマルッ!2』もやってみようと思いました。