NTRゲーとして評価。手の込んだビジュアル、メインテーマである汚らしさを充分に表現している文章など、工夫に工夫を重ねて作り上げられた低価格作品。某ローマ人物語のユリウス=カエサルと同じくらい汚っさんが活躍する!すごい汚っさんすごいよ! ・・・・・・お腹いっぱいすぎて久々に萌え系したくなりました。○(1勝)
<絵>14/20点、<設定>20/30点、<キャラクタ性>15/30点、<環境>10/10点、<クリア後>10/10点
(*他の低価格製品同様に、低価格だからという事での加点はせずに評価しています)
寸評
汚いおっさんが立場を利用して内気ヒロインを性的にイジメ抜きます。
長すぎとも言えるプロローグが終わり、ようやく主人公とヒロインが新たな一歩を踏み出したので、
こちらも抜き体制に・・・なんて感じでズボン脱いではいけません。トンネルを抜けてもまたトンネルです。
好みにもよりますが、おそらく最初の抜き所は監督の汚い棲家にお呼ばれする辺りと思います。
これ全体の50%くらいの位置にありますので超気長にいきましょう。長距離走です。
とにかく汚いおっさんがビジュアルでも文章でも存在感発揮しまくりです。
自分の嫌いな男が、自分の好きな女にどんどん沁み込んでいく過程は属性持ちには堪りません。
汚いおっさんに対して、イヤイヤ触られる、なし崩しに触られる、篭絡される、諦めて触られる、積極的になるといった感じで
段階が豊富なので、汚いおっさん属性は充分満たされます。
逆に主人公が地蔵すぎて最後まで気付かないので、偶然二人が建物に入っていくの発見とか、不貞の現場を覗きで目撃とか、
主人公視点で悩んだり焦ったりってのが無いのは、ちょっとNTR的には物足りない。
イケメン寝取られや、輪姦、身体許しても何の得にもなりそうにない底辺っぽい根暗くんとの接触など
あるにはありますが、そういうのはおまけくらいの扱いです。
以下詳細
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①ビジュアルについて
【良い点・・・+3単位】
・イベント絵は肉感的で、細部まで丁寧に描き込まれている。差分も多い。
・汚いおっさんがたっぷり描かれており、ヒロインが汚されている状況が遠慮なく表現されている。
・一部で画面の向こうから熱気が伝わってくる程に強烈なビジュアルが含まれている。
【悪い点・・・▲1単位】
・価格で考えれば少ないとは言えないが文章量の割にイベント絵が不足気味。
・特にクライマックス(抜き所)で迫力不足のイベント絵のみで終わる事があり、その点が大変惜しまれる。
・立ち絵の差分が少なく単調さと共に状況との乖離が散見。
本作の中心的な属性になっている「キモいおっさん」が画面の中心を遠慮なく占めており、
汚さ成分がヒロインに染み込んでいく過程がイベント絵上でも強烈に味わえるといった点で、
ビジュアルが本作のテーマについて果たすべき役割を充分果たしているように思います。
これについてはイベント絵の差分の多さがプラスに働いており、たとえば和姦化していく場面において
「汚い布団の上で」、「正常位で肌を合わせながら」、「胸を好き放題される」という汚さたっぷりながらも、
いまいち男の汚い成分が綺麗なヒロインに混ぜ込まれていく感に不足している様に感じられたイベント絵がありますが、
進行にあわせて、醜悪な相手の局部に手を添える差分が用意されているなど、
最初は画竜点睛を欠くと感じられていたイベント絵が完成する様で差分も手抜き無しです。
1,500円という低価格ながら、丁寧に描き込まれた16種のイベント絵と数多くの差分を考えれば、
コストパフォーマンスはかなり高い部類になると思われます。
反面、文章量や状況のバラエティに対して立ち絵の差分量が追いついておらず
退屈を覚えると共に、ヒロインの感情の起伏をビジュアル面で見て取れないため、
無表情に感じられイマイチ、こう、生きている様な気がしませんでした。
また、終盤の露見時などシチュエーション的に肝心要の抜き所である筈の場面のいくつかでは、
エロさに欠ける等ビジュアル的な迫力不足が散見されました。
どのイベント絵も技術的に優れており工夫もされている反面、中盤の中だるみを、
イベント絵が引き締める事が出来ていない点において、
ビジュアルがストロングポイントにもウィークポイントにもなっています。
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②シナリオについて
【良い点・・・3単位】
・終始シナリオごとヒロインを振り回すおっさんの強烈な個性と下衆さが味わえる。汚っさん王。
・おっさんの汚さがヒロインに塗り込まれていく描写が非常に丁寧。てゆうかしつこいw。
【悪い点・・・▲1単位】
・ヒロインに手を出されている事に気付くのが土壇場になる為、過程における主人公の焦燥感が無い。
・このため、主人公の立場に感情移入しにくい。
・文章による状況の描写が丁寧な反面、冗長に過ぎている面も。
本作全体から滲み出る、製作者さんの汚っさん寝取られへの執念を考えると、
なにゆえ主人公が事態に気付くのを最後の最後に置いたのか・・・これが大変悔やまれます。
疑う事を知らない主人公は、「まさか」→「もしかして」→「どうして・・・」といった疑心暗鬼を見せないため
焦燥感はEDの土壇場を覗けばほとんど無く、人によっては寝取られよりも、汚っさんが少女を性的にイジメ抜く
単なる陵辱モノの要素の方が強いと感じるかもしれません。
またプロローグや抜きポイント間が長距離な為、抜きたいのに抜けるポイントに辿り着けないなど、
抜きアベイラビリティの面でユーザーフレンドリィさに激しく欠けます。
ちゃぶ台に座ってパンツ見せるシチュなど抜き所ではないシーンの繰り返しがしつこすぎる面も。
(汚っさんの趣味で、なかなか本番をいたしやがりません。)
その他の属性としては以下の通り。
「汚っさん」、「処女寝取られ・清楚ヒロイン」、「主人公・寝取り男・ヒロインの複数視点」。
「独占(本編内)」、「主人公は事態に気付かないためヒロイン奪還行動はほとんど無し」
家族描写がヒロインの魅力を強調する装置のみに終わっており、寝取られによる家庭崩壊に期待しましたが
そういうのは無いです。
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③登場人物について
【良い点・・・1単位】
・おっさん!おっさん!おっさん!
【悪い点】
・ヒロインの声の演技がいまいち
とにかく本作のテーマである汚っさんの嫌らしさについては余念がありません。
ミンクの新作『お兄ちゃんには言えない・・・』の体験版でも本作の汚っさんが原形なのではと思う人物が出てくる位に
出来た汚っさんです。
ヒロインの声は脳みそに図書館抱えたポンコツシスターの人にやや似ている感じで可愛らしいですが、
演技が棒すぎて素で朗読してる印象すら。
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④環境について
【良い点・・・1単位】
・クリックして文章を進めても声が止まらない設定が可能。
・ロードすると文章ログまでセーブ前のものが再生する為、数日開いても復帰しやすい。
・右クリックのアクションが設定可能なので便利
【悪い点】
特になし
読ませる量が多いだけに音声が止まらないのは素晴らしい。
また体験版ではロードすると文章ログが無くなっていたため、内容を思い出すのに一苦労でしたが、
製品版では、ロードすれば文章ログもセーブ時のものが再生されます。
この改善は、私も体験版の感想でも懸念を抱いていた点だけに大変ありがたい。
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⑤追加要素について【良い点・・・1単位】
全ルート(ハッピーED、女優大成(監督枕)ED、女優辞め人妻になるも不倫継続ED、ボーカリストに枕営業ED)
をコンプ後、タイトル画面に「おまけ」がでます。本編では独占傾向だったヒロインですが、監督からVシネスタッフに
下賜され輪姦EDが追加。
(13/01/04)寸評を追加