抜きゲーとして評価。タイトルに「寝取(り)」を冠しているが、ヒロイン・寝取り男・寝取られ男の3者視点が織り交ぜられており「寝取られ」に分類しても大きな問題はないと思われる。但し、いずれにせよ全体の仕上がりは「NTR」というよりも「陵辱快楽堕ち」の色合いが強い。単純に抜きゲーとして評価するならば、エロゲ途中で飽きちゃう病に罹患してしまった自分にはピッタリの尺で使い勝手が良かった。無駄を極力排除したそのコンパクトさに侘び寂びすら見出すことができるのは低価格作品老舗の面目躍如といったところか。次作では寝取られ感の強化に期待したい。抜き所に欠ける大作の合間にどうぞ。○(4勝2敗1分)(ネタバレ度・小~中)
<絵>20/30点、<設定>20/30点、<キャラクタ性>0/20点、<環境>10/10点、<クリア後>10/10点
(*他の低価格製品同様に、低価格だからという事での加点はせずに評価しています)
▼特殊属性について
特殊属性情報(あり=属性持ち向け。少しあり=苦手な人でも耐えられる内容。)
スカトロ=少しあり。小のみ。
ボテ=あり。出産なし。
▼せっかく久々の感想だというのに大勢の方々が感想を寄せている
『ほにゃらら帝国』でも『神なんとかナントカー』でもなく、
一つも感想が来てないマイナー作になってしまうとは・・・。
あまり耳目を集めていない本作ではあるが、NTRゲーとしての出来映えはともかく、
陵辱ゲーとしてはプレイヤーを退屈させる事の無い作りになっており、
夜の即戦力に相応しい手堅い一品である。
▼物語は婚前からセックスレスに陥っている兄夫婦の間に、
性悪な遊び人風の弟が割って入る所から始まる。
器量良しの処女妻や、オナニー覗き見されたから体を許すという、
もはやエロゲ三千世界の万国公法とも言うべきファンタジーには物申したい議数多候えども、
ルートにより独占と輪姦が分かれている点やCG数・シーン数など値段の割に充実していると言える。
「Miel」あたりにも見習って欲しいものである。
▼本作の特徴としては「複数視点進行」が挙げられる。
メッセージウィンドウが桃色の時はヒロイン視点、
緑色の時は寝取り男視点、青色の時は寝取られ男視点での語りとなっている。
主人公は一応寝取り男で、選択肢は全て彼の視点で進行するものの、
彼が何を考えているのか、次に何をしてくるのかユーザには分からないので、
どちらかというと読む側は寝取られ側やヒロイン側で物語を理解していくことになる。
「ディーゼルマイン」のような、
主人公の寝取られ男視点での限られた情報の中でホゾを噛みながら物語を読み進め、
周回後に種明かしとしてヒロイン視点が解放される形式とはこの点では対照的である。
▼ビジュアルについて
もはや他低価格ブランドとの差別化として定着している1280x720の高解像度CGに加え、
本ブランド最大の特徴である、透明感と粘着感を持ち合わせた独特のゼラチン感を誇る「クレージュ汁」は健在。
乳首の描き込みも素晴らしい。おっぱい本体の膨らみも丁寧に描かれているが、
腹筋が縦に割れていて「カニ腹」っぽくなって硬そうなのは好みの分かれる所か。
シーン数18に対してCGは23種。差分込みで勘定すれば134枚と一見豊富のようだが、
数の割りに差分に変化が乏しく、シチュエーションの変化に対してビジュアルが追いついていないと
感じる事も少なくなかった。
▼環境周りについて
クリックして文章を進めても音声は継続される様に設定可能。また右ワンクリックで枠消し可能と行き届いている。
個人的に抜きゲーの必須機能とみなしているこの2点を充足している作品が価格の高低にかかわらず
最近増えているのは大変嬉しい。
今後は『魔法少女沙枝 Vol.3』(ミルフィーユ)の様に、次のクリックで音声入りますのお知らせが欲しい所。
▼クリア後のおまけ等について
シーン回想モードでは、ヒロインが寝取られ後の視点でシーンに対するコメントを音声付で読み上げてくれる。
大変小さいサービスではあるが味気ないシーン選択に彩りが添えられてなかなか面白い試みであった。
(以下、やや深刻なネタバレ)
▼舞台設定や物語について
寝取り男(主人公の実弟)と主人公の婚約者であるヒロインの接触は1日単位で行われる。
3日目の本番では1日目とあわせて「本番2回目」といっている辺りから察するに
2日目はフェラが終わればそそくさと退散していることが推測される。
つまりこの寝取られ男、兄が出かけた後に兄嫁といたした後は粘着する事なく
本日のミッション終了とばかりにヒロインを解放しているのである。
ヒロインは翌日にはSAN値を回復させており、翌日には前日と同じ様な抵抗をみせる。
この一進一退の戦線停滞は、なかなか「堕ちないヒロイン」を演出する上では良いかもしれないが、
変化を楽しみたいNTRゲーユーザには単調に映るかもしれない。
もし本作がNTRモノとして作られているのなら、服装や香水の臭いなど
ヒロインが寝取り男に無意識に毒されていくあたりの変化を強調してほしかった。
つまり一進一退ではなく、
1日目よりも2日目、2日目よりも3日目に明らかな寝取り男の受け入れが伺える
二進一退の描写が欲しいところである。
▼その他気になったところ
結婚式場などで、明らかに寝取り男視点の語り口調が桃色ウィンドウで展開されているなど、
視点移動の運用にいい加減な所があったのも気になった。
いつもはザクッと走り書きして疲れることなんかなかったのに、ひさびさに感想かいたら疲れた・・・。
最近はアニメもサッカーも長いの見れないです。15分のアザゼルさんすごく面白い。