泥臭い青春。細かい事は気にしないで全力で戦うキャラ達を見てほしい。
素晴らしい作品でした。
悪い点は多くありますが、スポーツに真剣に打ち込んだ事があるのなら夢中になって読めると思います。
そういった経験がなくても熱い想いに触れれば、自然と込み上げてくるものがあるはずです。
偏屈にシナリオの穴を探すのではなく純粋に物語を見てほしいです。
ライターのルクルさんは過去2作から分かるとおり心理描写が徹底しています。
それとスポ根が合わされるとどんなものが生まれるのか、正直最初は期待していませんでした。
過去2作がとても面白く、今回も暗めなお話を期待していましたので、この路線は微妙なんじゃないかと思っていました。
しかしそれは完全な杞憂でした。キャラの内面を緻密に描くことで敵味方立ち絵のある全てのキャラに魅力が溢れています。
架空の競技であるテレプシコーラもとても面白く魅力的なスポーツだと思いました。
ただルールや盤面に不明瞭な部分があります。架空の競技なのでもう少し競技にも説明を加えた方がより試合を楽しめたのではないかと思います。しかし裏を返せば盤面を想像して楽しむということも出来ます。ここは読み手に想像力が無いと辛いところですが、競技系スポーツをやっていた方ならなんとなく分かるのでは?といった感じでそこまで批判されるほどではないと感じました。
また、コメントを見ると部活というグループの中での地位や待遇、スポーツマンシップという所に疑問を持った方もいるようですが、現実でもこのような状況はあります。スポーツ界や強豪校とはそれくらい厳しいものです。
ルクルさんのシナリオには独特のテンポがあります。
しかしルクルさんのテンポはスポーツというジャンルとは少しかみ合ってはいません。
そこが批判の多い理由でしょうか?
そこはやはり個人の感性、ひとまず体験版を最後まで読んでみるといいかと思います。
批判意見には正論もありますが、全て読んだうえで判断してほしいものですね...。自分が心を打たれた作品が邪見に扱われるのはちょっと納得出来ない部分もあります。
過去2作とは雰囲気もがらりと変わり、物事を素直に楽しむことが出来る方には是非ともおすすめしたい作品です。
誤字は相変わらず酷いです。
※以下スクロール下ネタバレではないですがプレイした方向けの内容です。
FDとして境遼二が世界と戦う物語を描いて欲しい。
こんな魅力的なキャラ、本編の活躍量だけでは勿体無い。