(GiveUp) タイトルは「"凌辱"学園」だが、中身は調教師が学園とつるんで女の子3人を仕込むという調教SLG。 だがフラグ管理がなっておらず、コマンド選択の前後で一貫性のない場面が散見される地雷一歩手前の作品となっている。途中でギブアップしてしまったが、ここはもとより本作を取り扱うレビューサイトがほとんどないので途中までの所感を中心に語ってみようと思う。
調教は1日2回で、それぞれのSLGパートでのコマンド選択を元に5つのパラメーターが増減する。
隠し部屋での調教は1日の終わりに行われ、日中は「部活調教」なる本作独自のシステムが組み込まれている。
いずれも2回同じシチュエーションを選択するとそのコマンドはコンプリートになるが、ボリューム自体は多いので素直に攻略サイトを参考にすることをお勧めする。
ただ「部活調教」に期待されている方には申し訳ないが、このシーンは作品の趣旨から完全に浮いてしまっている。
たった2回で部活を描写できるはずもなく、モブ部員が発する擬音を中心としたやる気のない会話を延々と見せられるのみで辟易とさせられること請け合いだ。
コマンド選択2回目で発生するHなイベントを見るにしても、夜の調教部屋のシーンとの連続性は皆無、以下で述べるフラグ管理の欠如に重大な支障をきたしておりいいところがない。
これなら該当する部活の衣装を使用したコスプレHシーンでも入れたほうがましだっただろう。
エンディングはやよい、まゆ、麗華、美冬1、美冬2、バッド、オールエンド(ハーレム妊娠エンド)の5つ。
生徒3人はクライアントに売却、美冬は来年度も学園で調教師を継続or駆け落ちする内容だった。
シーン鑑賞機能で見返すことが可能で、本レビューはこちらで確認したものとなる。
さて、本作はフラグ管理を怠ったまま世に出したようで、コマンド選択の前後で辻褄が合わない現象が頻発する。
例えば「まゆ」を剣道部に派遣すると2回目で本番になるが、これが1日目から出来てしまうと後ほど調教部屋で選択できる「性交奉仕」「と衝突してしまうのだ。
また3Pで他のヒロインが介入することがあるが、3人目のヒロインに対して調教を全く実施していないにも関わらず受け入れる素振りを見せるのも不可思議だ。
もっとも、通常のHシーンでも前触れもなく行為中に態度を180度変える"即落ち"以上に適当な展開が頻発するので、こちらも「怠った」のではなく作風だった可能性もある。
2点とも調教SLGとしては非常に由々しき問題であり、これ1点のみで評価を大きく下げてしまうのは間違いないだろう。
一方、グラフィックは構図が崩壊したCGが散見される上、のっぺりとした塗りで線が少ないので抜きゲーとしては微妙。パッケージ絵が一番良いという有様だ。
テキストの使い回しは調教SLGの常かもしれないが、個人的にはあまり善しとしていない。
UIはツインパック版だと一通り揃ってはいる。が、レスポンスがやや遅い。テキストから1秒程度遅れてボイスが鳴る点はマイナスか。
ちなみに声優の演技も総じて微妙。
「遊狂玩具」の惨状よりは全然ましだが、それでも調教SLGで本作をチョイスする理由は皆無に等しいと言える。
唯一手放しで褒められる点はボーカル曲だろうか。
SATOMIが歌うOP曲「やがて、それは炎のように」ED曲「泣きべそ注意報」は本作品には勿体無い良曲である。
ゲームデータ内には1411kbpsの音源が収録されているのでこれだけでも買う価値がある・・かもしれない。
なお、ツインパック版ではシナリオが追加されているので購入の際は初回版よりこちらをお勧めする。
以上