Empress的には意欲作といえるかも
Empressというブランドは良くも悪くも特徴的で、ある種のキワモノみたいな魅力を持っているのはファンも十分に理解しているわけだが、この方向性は奥行きがないため、続々と作品を出し続けるとマンネリになったり、制作側も作業的になりかねない危険性をはらんでいる。
それを打破したいという思いで、このタイトルを作ったのではないかと思えてならない。
新しい方向性として、後半から終盤にかけてストーリー性を持たせたシリアス展開。
それも、Empressとは思い難い三角関係もの。ただしEmpressらしく、貞操観念とか変に説教くさい倫理感はないので、ドロドロした展開をせずに楽しめるのは素直に良いと思える。
しかも、ちゃんとラストに感動的な要素もちょっぴり入れてあり、爽やかな読後感のあるタイトル。
Empressらしいキワモノ要素もうまく盛り込んであるので、そっち系に魅力を感じている人も安心できるはず。あとは、これをファンが受け入れて今後も続いていくかどうかだろう。