ロープライスの小さなボリュームでこれだけ出来れば十分
延々と引っ張ったあとにカタルシスで感動を持ってくるのが泣きゲーだとすれば、ロープライスで泣きゲーを作るのは困難なはず。それをあえてやってみせようという試みだったのだとすると、かなり頑張っているといえる。
ただ、エンディングをマルチにしているのがうまく機能しているシナリオ構成ではないので、むしろ二つまでのエンディングに絞ったほうが良かったかもしれない。その二つを全く異なる結末にしておけば、よりインパクトのあるエンディングだったのでは、と思う。
絵柄の美しさと描写の密度の濃さはかなりのもの。これだけでもロープライスにしては十分に素晴らしいといえる。