エレクトリップらしい突き抜けたシチュエーションとメタ的な世界観のエンディングを、勢いとして楽しめるかどうかがカギ
博愛という設定で片っ端から人間の欲望をかなえる天使。それは薄っぺらくて対象が広いだけの「薄愛」ではなく、かといって本当の意味での博愛でもなく、単純にビッチ設定ということなのだが。
その頭のねじのブッ飛びっぷりは、ペドそのもののルックスとも相まって破壊力は高い。
突き抜けたノリで暴走する主人公に、ライバルというか本来は悪役のはずのもう一人が完全に被害者となってしまい、その被害にあう過程が鬼畜そのもの。そして、何の救いもない。
途中から主人公が天使という名の悪魔にしか見えなくなる。
そしてエレクトリップお得意のメタ的な世界観が始まり、エンディングへと直行。
これをライターの自己満足ととるか、そういうお約束の世界観と受け取るかはユーザ次第。
人にお勧めするには難しい作品だが、気の狂ったゲームが楽しめる層には受ける可能性はありそう。