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ひきにくさんのお嬢様と秘密の乙女の長文感想

ユーザー
ひきにく
ゲーム
お嬢様と秘密の乙女
ブランド
MOONSTONE Honey
得点
75
参照数
1441

一言コメント

淫乱お嬢様と性欲>>>>>秘密、の乙女

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

お嬢様と秘密の乙女というタイトルからしてよほど秘密なんだろうなと思っていたら、危機に自分からと飛び込むような主人公でした。
登場人物に感情移入するのが難しい作品。女装した理由が浅く、バレるまでも浅い。
あんなことしたら絶対バレるだろうと。性器こすりあって何故女装がバレないと・・・どのルートでも発情してお互いの性器を触ってたらバレました的展開。
主人公が男であることを隠す努力が足りず、バレても別にペナルティも無いので隠そうとする意思も薄い。女子校を舞台にするためとCGを女の子同士っぽくしたかったからくらいしか女装した理由が見えない。
描写にひとつひとつにツッコミを入れながら楽しめる人なら一周回って楽しめるかもしれない。
隠しヒロインやハーレムルートなどは特に無く、公式に書いてあることがほぼ全てと言っても良いくらい。

物語に圧倒的に尺が足りてない気がする。恋愛関係になるまでが早い早い。恋人になったらセックスしまくり、抜きゲーという感覚でプレイするのが合ってるかと。
日常会話も何のための会話なのか分からない部分が多い。挨拶の描写は欠かさないのに、水泳部の活動やコンテスト等面白くなりそうな部分をごっそり削られており、エロに関係ない部分は削除してやるぜという声が聞こえて来るようです。
一例を挙げるとさくらんぼを出して食べる描写に35行使っている。この日常描写は物語を成立させる上では必要ないにも関わらず、こんな長くする必要があったのかよくわからない。 その後に描かれているさくらんぼのおまじないは10行。こっちの話の方が面白くなりそうなのにあっさり切り上げている。
面白くしようという気概が感じられない。とりあえず書けばいいや的な印象を受ける文章でした。

他にも水泳部のヒロインと一緒にプールに行くシーンがあるのですが、プールの競技や練習の描写は無くすみっこでマッサージ→エロのコンボをするだけ。
すみっこで休憩するために行ったのに何で結合してるんですかね?勃起を隠そうという目的だったはずなのに何故か下半身まるだしで結合してるという。こんなことをやってほしかったんだ!と歓喜してたフレさんもいましたが、登場人物の発想が異次元に行ってるかと。
こんな感じでエロ第一で話はそっちのけな展開が多めに感じました。リアルさなんていらないからもっとエロいことをしてほしいという人には嬉しい作品かもしれません。

とにかく本編に関係ない挨拶等面白みのない会話が多いので、読んでいて退屈と思う人も多いかと。終わってみて何をしていたゲームだったか?と聞かれたら女装して挨拶してエロいことしてエロいことしてエロいことをしていたくらいにしか答えようがありません。シーンのテキストは好みでした。


ルートごとの解説

遙花ルート
一番内容があったルート。そして会話が芝居がかっていると感じたルート。
学園内でひたすら挨拶を繰り返しているうちに発情して女装がバレましたみたいな話。上でも書いたが恋人になってからは何のための会話なのか分からない部分が多い。日常のエロシーン場面を色々用意しましたみたいな。そもそも話の目的がはっきりしてない、女装バレせずに学園に通う・・・かと思ったらルートに入った途端女装バレするので。
逢花に関してはコンテストという大きなイベントが最後に控えているのにそれが明らかになるのが直前で大した葛藤も無く終わってしまうと言う。
会話の繋げ方が雑・・・というよりシーンに入るために必要な日常の一部分を切り取りましたという感じなのである。
最終的にこの人は車の改造が得意だから漬物屋が向いてるのではないかみたいな話になっているように感じました。
漬物屋に向いてるように見えるように漬物漬けるのがうまいと思わせるような描写をもっと入れるべきだったんじゃないかな?と。いや、このゲームは漬物を作るゲームでは無いですが。
冗長な挨拶部分など削れるところはいくらでもあったかと。他のヒロインとわいわいやってることも多くメインヒロインと付き合ってる感が薄いルートでもありました。
ただしシーンはお世話になりました。

藍璃ルート
相変わらず男性だとバレるのは発情して勢いで。女装は隠すものだと思っていたらヒロインにちんこ握らせておいて・・・主人公の理性弱すぎでしょう。
MOONSTONE Honeyの名前に相応しく一番甘甘な展開だらけだった。
パフェをあ~んして指輪を買いに行って、遙花ちゃんの話でライターの都合でだらだら伸ばしてたとしか思えない話が短縮されてて恋人っぽさが増していて良い感じ。

デートしまくりでラッキースケベに重点をおいている、電車の中で発情して甘えてくる藍璃ちゃん可愛いです
「ゆうりの手は暖かいですね」
「抱きつきたい気分なんです」
なかなかハァハァしました

と思ったら後半完璧抜きゲーになってました。場所を変えてはシーン突入、場所を変えてはシーン突入と。ある意味甘甘で恋人らしいといえばらしいのかもしれませんが。

外でHしたら気持ちいいんでしょうか?
主人公「えええ!?」
一番シンクロしました。ヒロインがどんどん淫乱になっていきます

主人公「最近眠れないんです」
「私がスッキリさせてあげたら眠れるかもしれませんね」

まあ、シーンが見たい人には嬉しいのではないかと。
シーンにはお世話になりました。


ゆみなルート
「お風呂で背中を洗ってあげますね」
断れよ!主人公断れよ!w

さすがにこれ以上はだめだ
でも断れない雰囲気だよね
一行であっさり台無しにする主人公の意思の弱さである。またもや女装を隠す気があるのかよとツッコミ入れたくなるような展開。女子校に男性がいてもこの世界では案外平気なのだろうかと(社長の息子だし思考がお坊ちゃまなのかとか、何かあってももみ消せるだろう、みたいな腹黒いことを思ってるのかもと考えればしっくりこないこともないですが)

掃除して本読んで、おしっこ見て。藍璃ルート以上にシーン突入が早い気がしました。
なお、主人公もゆみなも受け身な性格なのでこれじゃ話が進まんと思ったのか、主人公が結構Sになってます遙花の時とは性格が変わっているような。きっとゆみなちゃんのいじめてオーラが主人公を狂わせたに違いない。

ぶっちゃけシーンしか覚えてません。一番印象に残ったのはゆみなのおしっこでした。
おしっこより短い買い物シーンとは・・・やるな!
なかなかシーンはお世話になりました。

紗夜ルート
一番違和感のないルート。受身な主人公とマッチしていた。微Mな貴方には是非オススメしたいシーンの連続。
相変わらず話はぶつ切りぶつ切りでシーンが出てたのでよく覚えてなかったり。
主人公が(性的に)踏まれてたのと(性的に)いじめられてたのと(性的に)襲われてたのとイイハナシダナーで終わったのは覚えてますが。
寝ているとお嬢様はこっそり襲ってきてそのまま挿入してきたりします。気をつけましょう。
とてもシーンはお世話になりました。


>システム
さすが長く続いているメーカーなだけあってシステム面もそれなりに。
マスター音量設定可能、透明度設定可能、クリックしてもオートが途切れず。射精箇所固定機能も一応あります。
だがHシーン固定してるはずなのに選択肢出るのはバグなのでしょうか?
あくまで挿入した場合のみ適用されて、手コキやフェラの時は適用されないようで。
分けるならそちらも固定させてほしかった・・・


>エロ
このゲームの本領はここにある気がしました。
Sっ気のあるヒロイン3人にとことんMなヒロインが一人

単純なシーン数で言うのなら
遙花11個(優しいヒロインの言いなりに)
藍璃13個(手コキ要員、発情しまくりです)
ゆみな12個(存分にいじめてあげましょう)
紗夜13個(存分にいじめられてください)
連続してるシーンもあるので実際はこれより少なめ

スク水を着たシーンが多い。全員1シーンはありました。フェラやパイズリのシーンも多く印象に残った。
主人公が女装を解いて行うシーンがほとんど無いのは自分にとってはプラスでした(ゆみなルートで1回元の姿でHします)

ゆみなはまんぐり返ししておしっこさせられたりしてます。おしっこスキーにはたまらないシーンかと。残念ながらおしっこ関連はこれ1つしか無いのですけどね。
足コキは思ったより少なめで体験版にあった藍璃のものだけです。
手コキは全員装備してたと思います、何故か藍璃だけ沢山ありましたが。

ピロトークは長い、買い物より長い。
ピロトークは流石にプールでのHやトイレでのHの後には無かったですが、ベッドでのシーンは毎回CG付きであるくらいの勢い。ピロトークが充実してるのがこのゲームの最大の魅力かもしれません。
男性器が透明なCGがそこそこあったのが残念でした。


>まとめ
ストーリーだけではとても75点という点数はつきませんが、シーンがかなり自分好みだったので、そちらとストーリー部分のマイナスを合わせて75点となりました。
買い物を始めたら20クリックほどで結合が始まります。常に発情してるような主人公達です。抜きゲーがやりたい!シーンが見たい!という人には良いかもしれません。
シーン中はだいたい女装したままHしてくれる、ピロトークが充実している。どんなシュチュでも無理やりエロスに繋げてくれる、これがこの作品の魅力かと。
ストーリーを求める人やリアリティを求める人にはオススメできないですが、お嬢様もののえっちなゲームがやりたい人にはオススメかと。

なお
> Cherryの萌えヌキ路線とはちょっと違った、萌えエロ路線を目指しています。
と公式で言ってましたが、どこが違うのかと言われても結局分からないゲームでした。