タイトルにシンクロと名付けられていましたが、ユーザーが求めているものとシナリオがシンクロしてたかというと・・・?
絵師さんが好きでタイトル画面がとても好みな本作。
で、物語の方ですが、上京してきた主人公はるかととその妹”りせ”が新しい仲間と出会って恋をするという話だそうです
「まだあそこにいるのかと思っちゃった」
「りせは本当は俺なんかより、ずっとーー」
この兄妹伏線作りすぎぃ!
なんかしゃべる度に気になること言ってます
りせの名前を出すたびに””をつけるとか何事?実はもう死んでいるとかクローンだとか!?いやああああああ!
兄妹を近くの寮(しかも豪華)に突っ込んだ近くにいるのに会ってくれないお父さんといい、”父さん”にも””がついてるとか、この家族に秘密がありそうで話にだけ出てくるお母さんといい、ミステリアスな家族感バリバリです
主人公「双子だから繋がっているとは限らないんだ・・・だから今はこれで」
はるかクン世界征服でもしようとしてるんですかね?
そのミステリアスな雰囲気をブチ壊しにしてくれるのが紫ちゃんと浅黄ちゃん
テンション高めで、他人に興味ない&面倒くさがりな国語顔の主人公を積極的に動かすことで面白くしている感がありますね
主人公「そう、俺達じゃない人間が・・・」
だからキミは何故いちいち伏線を作ろうとするのかな?
面白い設定としては、主人公と”りせ”にはテレパシー能力があって思っていることがそのまま伝わるのだとか。
そう俺達にはスマホも携帯も必要なかった
「双子はね、繋がってるんだって」
双子って便利だね!兄妹で物理的に繋がっているって
「おにいちゃ~ん」と甘えてくるあたりさらにハァハァしてました
同メーカーのギャングスタ・リパブリカの方は日常にひたすら考えさせられるセリフと哲学的な言い回しをいくつも入れていたのですが、こちらは難しいことはなく、ミステリアス兄妹の言うこと以外は日常会話をのんびり楽しめるように感じました
浅黄「自重しなさいよ、ムラサキ!彼迷惑してるじゃない!」
紫「な~んか黄色いのが割り込んできたぁ~」
この二人の毒舌だらけの友情も大好きです
おにゃのこの友情って見た目はキレイ中身はドロドロした感が強いのに、ストレートにお互いの悪口を言い合える友情がステキ
OPが入ったところで体験版は終了。
キャラのだいたいの雰囲気は掴めましたが、伏線は色々置いていかれて製品版でどう転ぶか楽しみな作品です
CGとか双子とかヒロインのストレートな友情とか個人的に好きな要素が多く発売が待ち通しかったり
とにかく日常会話が自分好みなのがありがたい。兄妹ならではの距離感を保ちつつ、テレパシー能力もあって強固に繋がっているな~ととても期待作です
・・・というのが体験版の感想だったのですが・・・見事裏切られました。しかも悪い方向に
体験版の会話が好きだったので謎説き部分はつまらない&適当でも気にしないと思ってたのですが
(そもそも、推理等はあまり楽しまずにキャラのやりとりや癒される部分を楽しむのが私のスタイル)
そのヒロインの可愛さ&やりとりすら薄れていたと感じさせられたのが痛い
薄れていたと感じさせられた理由その1
~~~後半になるととあるヒロインの人格が変わる~~~
萌え目的で買ったのだが、人格が変化するのが辛い
人格が変わること自体には設定上意味があるのですが、悪役を新たに用意するのではなく、ヒロインの人格を変えて悪役にしているのでヒロインが好きになった人は辛い。私がまさにそうだった
その上、人格を変えてまでたどり着いた真相が面白いかというと何となく予想がつくレベル
自分は浅黄ルートから入ったのだが、浅黄がルートに入った途端意味ありげなことを言い出して、こんな感じかな?と予想と立てたらだいたい合ってたという
一応ヒロインごとに明らかになる部分は違いますがあまり驚く部分はなかったですね(私が推理もの好きな性格ではないというのもありそうですが)
薄れていたと感じさせられた理由その2
~~~主人公そっちのけで話が進んでいく~~~
主人公が無能・・・というより、個別のラストの方ではヒロインが勝手に語りだして勝手に完結しており、共感するヒマも与えてくれないまま問題解決してましたみたいな流れ。
ヒロインに行動力があるのは良いですが主人公いらなかったんじゃ?特に浅黄ルートと紫ルート。いっそ共通ルートだけで良かったのではないかと(りせルートではそれなりに行動力のある主人公の姿を見られたのが救いかもしれませんが)
RPGや最初からSF一直線という形の物語ならならウケる話だったのかもしれませんが。共通の魅力がキャラ同士の会話にあるゲームに持ってこられたのが辛い
体験版にあったようなキャラ同士のやりとりが好きだったのに、やりとりもせず一人突っ走って完結してしまうような話の展開はどうかと思いましたね
薄れていたと感じさせられた理由その3
~~~エロシーンがオマケ程度~~~
せめて共通ルート部分が好きになったヒロインとえっちいことできるとシーンを期待していたのですが
1ヒロイン4つ、ルートに入ったらすぐ行う1回と最後に1回
その1回の前半を1回、後半を1回と分け、4つとしているため、実質2つと見なす人もいるのではないだろうか?
しかも透明度設定も出来ず、実用的かと言われると何とも言えないものだった。物語を展開する上でも別にシーンは必要ないと思いましたし、シーンに入るのが唐突すぎて、エロゲだからムリヤリ入れた感が強かったです
自分なりに点数をつけると前半80点、後半60点で計70点
プラスCG補正で1点ということで71点をつけました
終わり良ければ全て良しというが、これは終わりに近づくにつれて悪くなっているのでネガティブな印象が残ってしまった
ギャングスタシリーズは言葉遊びを楽しむ&ヒロインが主人公を取り合う様子を楽しむゲームとなっていたのに対して、ほんわかした雰囲気でキャラの性格ややりとりを楽しむような本作なのに後半でそれらが打ち消されているという
体験版で勝手に期待した自分が悪いと言えばそこまでですが
>システム
透明度設定不可能、選択肢スキップの2つが無いのが辛い。
いくつもの選択肢を選んで個別に入るタイプなので、スキップにはお世話になることでしょう
ディスクレス可能(最初のディスク確認もなし)
クリックしてもオートは途切れず、文章速度、既読の速度、未読の速度が決められて読みやすさは問題なし
セーブ数は100個。最も個別が短い&共通はセーブなしにのんびり楽しんでいたので10個でも足りましたが
>総括
前半と後半で物語の性格が変わっているため、どんなユーザー向けに作られたのか分からない。さらにシーンが少ないのでエロス目的でも厳しい
あくまで主観ですがこのような感想になりました
体験版で気に入った人ほど裏切られる気がします
体験版部分は絶賛して4周した私ですが、本作品をオススメできるかというと微妙なところです
ゴキブリのことを太郎さん、花子さん、よしむらと称する会話には笑いましたし、共通ルートの会話は本当に好きだった。だからこそキャラのやりとりを楽しむという方向性を変えることなく最後まで作って欲しかったですね