何がどう優遇接待なのか分からなかった、タイトルとシナリオが全くかみ合わない凡作
このタイトルを考えたのは一体誰なのか、そして何を狙ってこのタイトルにしたのか分からないが、どこをどう解釈すれば、優遇接待という言葉が思いつくのか、さっぱり理解できなかった。
看板には「手打ちそば」と書かれている店に入ったのに、メニューにはハンバーグ類しかなかったというように、「騙された」と思われたら終わりなのである。
そのあたり、このタイトルを考えた人は考え直してほしい。「ユニークなタイトルでしょ？」などと喜んでいないか不安だ。
さて、シナリオの内容も残念ながら出来が良くない。
ヒロインの弱みを握って脅迫し、関係を持つという流れではあるが、お世辞にも自然な流れとは言えなかった。
主人公は短期間の合宿中に利用されるだけの施設の、一介の管理人に過ぎない。
つまり、ヒロインたちから見れば、人生という名のドラマでの登場人物「管理人Ａ」みたいな存在でしかないのである。
そんな人に弱みを握られたからといって、体を許すほどの問題ではないし、合宿終了後にでも訴えればいいだけの存在である。
ゲームとはいえ、さすがに無理がないだろうか。
絵はきれいだし、キャラはかわいいし、水着へのこだわりもあるのだが、シナリオにこだわりがないのは良くない。
主人公の行動についても、掃除するかしないかとか、そんなものばかりで、結局それが個々のヒロインにどのような悪影響を与えるのかということが、はっきりした形で伝わりにくかった。
せっかく色々できるのであれば、それが大会の最終的な結果にも影響するような形にしてほしかったというのが残念である。
意味不明なタイトルに、パンチ不足で無理のあるシナリオ、いまいち魅力のない主人公と、良い部分より悪い部分の方が目立ってしまった。
全体的に見ると決して駄作ではないものの、凡作としか評価できない。