主人公がクズ過ぎて共感できない名作になり損ねた凡作ＳＬＧ
とにかく主人公がクズ過ぎ！
妻子ある身なのに色々な女に次から次へと手を出し、大きな問題になっても全く悪びれない。
戦争中なのに緊張感が全くなく、かといって絶対的な強さや頭脳の片鱗を見せるわけでもない。
長所といって思いつくのは容姿だけで、何故こんな奴がもてるのか分からない。
ランスや悪司のような漢としてのスケールもなければ、狼牙やタカマルやポロンのようにいい奴でもない。
ナナスやレオほど聡明で純真でもなければ、ザンバ（ちょっと古いか）のような熱血漢とも違うし、志狼のようにはっきりとした目的をもって戦っているわけでもない。
とにかく、ふらふらしたチャラ男ということで、不愉快このうえなかった。
仮にも日本史上伝説的な軍人をモデルにしたのだから、そのあたりは敬意のようなものを払ってほしかった。
主人公で不愉快になったのは、これと、スクールデイズの誠と、Ｄ．Ｃ．の主人公だけだ。
他にも色々問題はある。
たとえば戦闘だが、個別ルートに入るなり、モブはどこの星域に行っても、いつも固定された能力の固定されたメンバーだけ。これではさすがに飽きる。
キャラごとの成長要素的なものはなく、ただ金かけて空母乗せるなりして強い艦隊を組めば終わり。使えないキャラはどこまで行っても使えない。
キャラがかわいいのだけは救い。カテーリンとかレーティアとか帝とか、いい味出しているキャラはかなりいた。
しかし、それがエロゲーということでそれらのキャラとのエロシーンを期待して買った人にとっては、裏切られた気分になったことだろう。エロのチョイスも良くなかった。
さらにイベントを１ターンにつき１つしか進められないのはかなり致命的だった。
敵は弱いので一気に潰せそうだが、イベントの進行が邪魔してなかなか進もうという気になれない。そのあたりのバランスも一考の余地はあるのではないか。
あと、大番長のレビューにも書いたのだが、勢力の説明はもっと短めに。読んでいて飽きる。
個人的には大シリーズは今後も続いてほしいので、次回は主人公の設定を中心に練り直していただきたいと思う。