復讐がテーマの寝取りモノ。要という人間味溢れるキャラと魅力的なヒロイン。そして飽きさせないストーリー展開。荒削りな部分もあるがとても同人とは思えないレベル。
■キャラ
草薙要
主人公にして、今作一番好きなキャラ。
非常に魅力的に仕上がっていると思う。
一般的に見れば一部逆恨みと言えるかもしれないが、彼の過去から考えるとそれもしかたないように思える。
九竜グループの後継者から一瞬にして孤児院というより人間処理施設といっても過言ではないところに捨てられ、
必死の思いで生き抜き、その後も泥を啜りながら生きてきた彼の半生はきっと他キャラには想像もできないはず。
またダークヒーローとしての働きもすごく、知略や技を駆使して強引にでも自分の計画を進めていく様には
ある種のかっこよさも感じた人もきっといるはず。
この作品の他登場人物は運命に流され、諦め、受け入れるようなキャラばかりなのでこのキャラは特に目立っていた。
他の人の感想で復讐者として突き通せという人が多かった。たしかに復讐とうたっているゲームなので、
そう思った人も多いかもしれない。それも一つの意見だと思う。
たぶん復讐ゲームを求めてた人が多かったのだろう。
ただ九頭竜要の時代の彼は優しく皆のリーダーだった。
おそらく彼には九頭竜要・草薙要の2つ顔があるんだと自分は思った。
要は幾度となく幼馴染に復讐するのをためらう事があった。
この甘さとも言える優しさが自分にとっては彼の魅力にも写った。
なので私は復讐をやめるルートのほうが好きだ。
橘麻里奈
お気に入りキャラその1。
主人公の姉貴分で要の元婚約者。
明貴の婚約者として現れた時にはプレイヤーをがっかりさせたはず。
感情豊かなキャラクターなので凄く魅力的なキャラだったと思う。
元婚約者としてプレイヤー的には一番寝取り返したいキャラだし、
逢川奈々の姉ボイスも良かった。
復讐しているのがばれた時に「目が腐りきっていない」と言ったところから要のことを少しは理解しているように感じた。
月代さくら
お気に入りキャラその2。
主人公の妹分で幼馴染。
当初は明貴のメイドとして現れる。
やはりプレイヤーはがっかりしたはず。
犬っぽいキャラ＆ヒマリボイスのおかげもあって一番可愛かった。
源三の目的の主となるキャラなので存在感も抜群。
勘が鋭くちょっと怖いところも案外魅力なのかも。
古泉柚希
ヒロインにして相棒。
要にとっては一番の理解者は彼女でしょう。
彼女がいなかったら要は本当に腐りきっていたかもしれないと私は感じました。
主人公と同じ苦しみを背負い、復讐を共にする彼女こそが本作の真のヒロインなのかも？
ただ、私はヒロインとしてより相棒としての印象が強すぎましたが…
サラ・サリンジャー
お気に入りキャラその3。
当初は要の駒として都合のいい女の印象が強いですが、彼女の優しさにグッときたプレイヤーもきっといるはず。
戦いに敗れた主人公がもう一度復活できたのは間違いなく彼女のおかげ。
個人的には彼女にしたら一番尽くしてくれそうだと思う。
九頭竜明貴
意思が弱く、ここぞといったときにはダメなキャラといったのが目立った。
要のライバルといった位置づけだったが生涯要に勝つことは難しそう。
たぶん明貴にはくるるのような強引な女性があっているんだと思う。
九頭竜源三
悪役。愛に狂った狂人。人体実験から殺人まで容赦なくする真の悪。
要と違い甘い部分がほとんど見えず、孫・子も一切容赦しない。
彼がいたからこそこの作品が盛り上がったのかも？
ただ最後はあっけなくてちょっと拍子抜け。
きっと要に一番近い人物なんだろうなぁとも思った。
松寿さゆり
篠原ゆみなのにレズキャラでもったいなーい。と思ったキャラ。
ある意味学生で要が落とせなかったのは唯一さゆりだけかも。
いろいろもったいなかった。
橘静香
まり姉の姉としていいキャラしてた。彼女のおかげで要は源三に勝てたんでしょう。
銃で撃たれたときはどうなるのかと思ったが、死ななくて良かった。
ただこいつがもっと早く動いていればここまでの状況にならなかったのではないか？とも思える。
沢代くるる
ストーカー気味だし、悪に手を貸すしおよそサブヒロインとは思えない暴れっぷり。
ただなぜか憎めないやつ。
敵キャラともいえるキャラだが、ヒロインの中で唯一自発的に動いてたキャラのようにも思える。
星野絵鈴
分かりやすいツンデレ。さくらの友達としてのポジションで用意したのかもしれないが、
まり姉がいたのであまり目立たず。ただし、ツンキャラが今作いなかったので必要枠かも？
くるると同じで結構可愛かったがただそれだけ。
草薙凱
要に悪を仕込んだ人だが、要のことを案外憎からず思っていたようにも感じました。
きっと凱にも悪に染まらざる負えなかった理由があるんじゃないのかな？とも思ってしまいます。
■シナリオ
寝取りゲー、復讐ゲーとしてはある意味薄いかもしれない。
ただ読み物としてはかなり楽しめた。
主人公、ヒロイン、悪役全てに魅力的なキャラが多く、
心理描写もそれなりにあったので、読みやすい。
唯一のマイナスは寝取らせがあるところ。寝取りゲーなのに寝取らせはニーズと間逆な気も。
■ボイス、BGM
特に問題なし。特に声優はキャラとあっていて良かったように思う。
■CG
枚数、質ともに同人でこの価格帯では驚き。かなり優秀な方。
■エロ
麻里奈、さくら以外のエロは少ない。尺も普通。
ただ寝取りのシチュエーション、苦労してはめていった後のエッチシーンのせいか通常よりエロくみえる。
通常シーンもエロの導入として大切なのだと思いました。
■総評
ここでは不評だけど個人的には凄く楽しめました。
一度やって欲しい作品です。はまる人はすごくはまると思います。