家族は揺るがない!
各ヒロインの話と、無印ではなかった可能性世界の話が収録された作品。
無印ではどのルートでも考えさせられるシナリオであったためexodusも期待していたが、予想通りの予想できないシナリオで楽しませてもらった。
各ヒロインの話はアフターではない。いうならば無印の各ヒロインルートからさらに分岐したストーリー。そのため、前作に対するカウンターのようなものであった。
ただし、おそらく式子ルートのみ永遠を繰り返しているため、アフターであるともいえる。
無印では幸せな家族以外を排除し、幸福に至った。しかし、それは外側から見ているプレイヤーからしてみれば不気味なものでしかなった。だがRole playing Organismでは最後まで内包できなかった柚たちのような存在すらも内包した。美少女ゲームのFDでありがちな結婚を用いて「おめでとう」という言葉で世界から認められ、最後の壁が取り払われた。そうしてたどり着いた世界はまさにグレイテストハピネス。全員幸せなハッピーエンドがきれいに描かれていて、とても好き。
本筋といえるexodusはその名の通り聖書の出エジプトをもとにしている。前作ではほとんどBADENDといえる黄昏世界から抜け出そうとするのはかなり熱い展開。OPに入るタイミングが最高だった。また、ほぼすべての設定が明かされるのもポイント。
前作もそうだが、どのルートもトゥルーといってもいい話で、飽きずにプレイできた。猫撫ディストーションをプレイした人は絶対プレイしてもらいたい。、まだプレイしていない人にも猫撫ディストーションと合わせて非常にオススメしたい作品だが、間違いなく人を選ぶ。「人を選ぶ」「哲学的」「家族」という3つのワードで惹かれる人には是非プレイして欲しい。
[90点以上である理由]
○good
・OPほんと好き
・シナリオが良い
○bad
・もう少し過去編が欲しい
・ボリュームがやや少ない。余ったところを琴子の魅力で埋め尽くしてくれたら最高だった