古き良き20世紀のエロゲーの香りがする日常ゲー。 日常を丁寧に面白く描写するというのは、ワード数に縛られた現在のエロゲでは絶滅した存在であろう。惜しむべくは、設定を絞らずにごった煮状態になってしまっていることか
長い、とにかく長い。
通常ならここで終わりだろうというとこでさらに物語が続く。
果たしてこれがいいことなのか悪いことなのかはユーザーに委ねられるが。
個人的にはメリハリがどうとかより、呆気無いという感想を抱いた。
これだけの長さと伏線を貼りながら真相に至った時のあっけなさは筆舌に尽くし難い。
よって自分は、日常に重きを置いたゲームという評価を下す。
すごく長く構想練ったそうですが、ちょっと詰め込み過ぎですね。
とくにルシアの悪魔の件は蛇足。
誰もが乙女のシナリオクリアした時点で
「これ、もうタイトル回収してやることないんじゃ・・・」
と思うでしょう。√ロックかかったルシア√どうすんだろと思ったら、全く関係ないとこから新設定。
おいおい、天使の力でやっと浄化したのをルシア一人でどうにかしちゃったよ。
そういや天使様の開放とかどうなっちゃったのよ？ と混乱状態だった。
とくに天使様はCVﾐｽﾞﾊｽだから、ルシアは生まれ変わりとかなんかだと思ってたよ(´・ω・`)
というかフォルトゥナって何の意味あったんだ。
てっきり未来視を変えるからと思いきや、乙女シナリオでもなんか見るだけ。ルシア√では影も形もない。
（あえて無視するとか大図書館とかエロゲでは未来視設定を腐らせる不文律でもあるのか？）
主人公も霊力強いとかいいながら終始見てるだけで役に立たないからフラストレーション貯まるし。
設定盛り込み過ぎで使えてないのが悲しい。過去編もすげー唐突に終わるし。
ちょっと設定絞り込みして、九条の話を中心にすべきだったと思う。
まあ、そこら辺置いといて。
日常の会話のテンポとまったり感は、本当にすごい心地よかった。
しかし残念ながら、長いゲームはエロが薄いというジンクスからは逃れられなかったようだ。
こういう日常長いゲームこそ、そこらの萌えゲのような連続エロじゃなく、ちょこちょこと入れて絆を深める描写をすべきなのになぁ。