絵22+文20+音23+他13 他の方が批判的な理由も理解できます。ですが、自分的には名作なんです。
映像面・・・
このエッチCGの枚数で、終始、クオリティを保ったことは賞賛すべきです。
立ち絵については、衣装パターンもそれなりに多く、十分な出来栄えだと思います。
やや、お腹周りの肉の描き方が独創的で、原画家のイメージと塗り師のイメージが食い違
っているのでは?とも感じる部分がありました。やや減点。
キャラ造形・衣装デザインに関しては、立ち絵でこそ地味ですが、なかなか良く出来てい
ます。
シナリオ面・・・
ほんとーに、ひどいシナリオです。ですが、「シナリオがダメでつまらない」と酷評する
ことが、どれほど愚かな事か、それも考えず批判しないでほしいです。
だって、エロゲーなんですよ。どれ程、高尚な趣味だとお思いなのでしょうか。
クレオ
「生命の成り立ちを異にする余らがこの世界に存在す為には、こちらの世界における
命の源を定期的に摂取する必要がある。でなきゃ死ぬんだ、協力しろ」
この台詞だけで、えっちする理由なんて、十分すぎるでしょ? だって、エロゲーなんで
すよ。
で、多感でお年頃な女の子達が、ハーレムよろしくヤられてたら、主人公の事を好きにな
っていき、独占したいなんて、思い始める。で、女の子同士の関係がギスギスし始めて・
・・、でも優柔不断な主人公は「どこにでもいるすけべな学生」なので、あっちへふらふ
ら、こっちへふらふらと足元が定まらない。じゃあ、我こそは主人公に振り向いてもらい
たいと、思う女の子達はどんどんエッチになっていき、ハーレム状態はエスカレート。そ
んなこんなで、主人公も、女の子達にどんどん情が移っていき、いくつかのイベントを通
して特定の女の子に惹かれ始める。それに気づいた他の女の子達は、嫉妬し始め、更に主
人公を求めるようになり、それでもお互い心の中では認め合っていたりする訳だから、女
の子同士の関係がますますギクシャクし始める。そういう訳で、失望やら嫉妬といった暗
ーい心に悪魔の声が囁きかける。で、悪魔の声こと魔王にいいように操られてしまう。で
も、そんなことに気づきもしない主人公は、やはり「どこにでもいるすけべな学生」で、
特に惹かれる女の子とどんどんSEXして、どんどん好きになっていく。魔王に操られた
女の子は、どんどん暗ーい心の炎を燃やし、いよいよ主人公達に襲いかかってくる。さあ、
魔王は強い。今の主人公達じゃ、勝てっこない! でも主人公と、主人公の好きな女の子
は、既に強い絆で結ばれていてお互いを支え合って魔王に立ち向かう。「みんなを助けた
い!」と願う主人公。彼は、優柔不断で八方美人な、「どこにでもいるすけべな学生」だ
ったけど、今は違う。「心優しく誰よりも強い勇者」になったのです。
ぱちぱちぱち
十分すぎる説得力があるじゃないですか。
だって、エロゲーなんですよ。
閑話休題
さて、茶化したりするのはここまでにして・・・実際問題、シナリオ重視なユーザにとっ
ては、ぬるいシナリオです。批判の声も十分に理解します。
それでも、エッチシーン(特にマンツーマン)での女の子の台詞は、ぐっと来るものがあ
ります。すごい情の深い台詞なんです。
それも、シナリオなしにはありえないはずです。例えば、1ルートに2回くらいしかエッ
チのないゲームで、同じ台詞を聞かされても、あまり感じ入ることはなかったかもしれま
せんが、最初から最後までずーっとエッチしているシナリオだからこそ、響く台詞という
のもあるわけです。
あとは、ENDシーンの見せ方が良く出来ていて、サブキャラルートはある種のバッドエ
ンドながら、だらだら引き延ばしたりせず、潔い閉め方だったと思います。
メインキャラルートは、本当に定番で優等生な閉め方ですが、この流れで女の子の笑顔以
外の終わり方は無粋とも思えるので、これでいいんだと思います。
特筆すべきは、杏エンド。シナリオ自体は、ホントにゆるいですけど、こんな締め方があ
ったかー、とうならされました。
音楽/声優面・・・
曲数も少なく、歌モノの出来もたいした事ないです。それでも、雰囲気にはマッチしてい
て及第点といった感じです。
声優さんのうまさは、一級品だと思います。サブキャラは鉄板で固めたので、あまり新鮮
味はありませんが、メインキャラ3人は特に良かったと思います。