絵15+文23+音18+他08 PC版プレイ済なら、プレイの必要なし。というか、このコンシューマ版に商業的なメリットがあったんでしょうか?
PC版(18禁)プレイ済み。
PC版が、企画・シナリオ=村中志帆さんで、PS2版はもう一名ライターが追加さ
れている。その、牧ひろあき氏が、18禁要素を消して、シナリオを組みなおしたと
いう形でしょうか。
この辺りの差を楽しみたかったのが、今回のプレイの目的です。
PS2版では、PC版には無い、アフターパートも追加されていました。
映像面・・・
どうしてもPS2版だと、エッジのにじみが気になる。ムービーの出来はまずまずだ
が、ムービーの素材自体はPC版の方が好み。
CGの質・量にも差は無いので、PC版と同じ評価。
桜や雪の、落ち物のエフェクトが正常に表示されなかったんですが…。(減点1)
シナリオ面・・・
<あけお>
PC版との差は、ほとんど無し。18禁要素を素直に変換できている。
アフターにて。
――好きな人の前では子供になる。
このシナリオの締めとして、いい言葉だなぁ。
PC版のエッチの部分を、キスに置き換えた分、このアフター自体は必然な流れにな
っていると思います。
<小桃>
咲世里シナリオ程ではないですが、PC版ではエッチの扱い方が、やや特殊だったの
で、こちらではどういう風に味付けされているのか、興味を引かれます。
そして、私的に名言のあるシナリオですから、あれが見れるかどうか……。
で、エッチの替わりはやっぱりキスになったわけですが、なかなかおもしろい味付け
だったように思います。流石に、鬼畜行動はコンシューマで表現できなかったので、
ロウの良さが消されてしまっていて残念です。
そして、やはり、名言「黙れ、処女!」がなくて、残念です。
アフターはいまいちでした。
<咲世里>
ある意味、最も興味のあるシナリオです。PC版では、エッチありきなシナリオでし
たが、それをどう料理したのでしょうか。
またエッチをキスに転換しただけかと思えば…なんじゃこりゃ。チャイルドプレイっ
てネタ度がアップしてる! おもしろ~い。流石に、キスだけじゃ、ごまかせないと
思ったんだろうけど、この発想の飛び方は凄いかも。ただ、もともとネタ度の高いシ
ナリオなので、ちょっとやりすぎかも。この設定自体、その場しのぎで、それ以降の
シナリオに活きて来ないですし。
アフターは可もなく不可もなく。
<未来>
PC版では一番好きなシナリオ。ロウと言うキャラクターを、実に上手く扱ったシナ
リオでした。あけおのように、割とすんなりコンシューマに転換出来そうなシナリオ
だけに、PS2版ということでの特別な期待はしませんが…。
結果を言えば、予想通り。けれど、いいシナリオです、やっぱり。ロウが消える辺り
は、ウルウルきちゃいます。
PC版との差はほぼなし。エッチを、そのままキスに変換しただけのような展開でし
た。
アフターは不要。このアフターは、エッチありのPC版ならともかく、コンシューマ
でやる意味がまったく無いと感じます。
<鞠奈>
このシナリオも、元来はエッチありきなんだけど、比較的うまくまとめられそうな予
感がする。というか、エッチなしの方がすっきり収まりそう。ただ、個人的には、も
ともとこのシナリオは、鞠奈よりも未来に魅力を感じてしまうのですが。
やはりPC版との差はほぼ無い。そして、やはり鞠奈より、ラストの「消える前に、
もう一度雪を見たかった」と言ったロウと、未来の手紙が一番印象に残った。この二
人の切ない恋心は、この作品の最大の魅力に感じます。(←両バージョン共通)
締めとしては、定石なアフターでしょうか。特別、取り立てて言うことはありません
が、作品の雰囲気を壊してしまわないよう、配慮のなされた、アフターであったと思
います。
<夏芽>
さて、PS2版のみ攻略化という夏芽です。明らかにおまけの匂いがしますが、世に
言う『ネトリ』ですから、どうなることやら…って、これだけ? ほんとにおまけで
した。
牧ひろあき氏。このライターさんの言葉の選び方は、村中志帆さんとは明らかに違う
ので、ちょっとイメージを崩される場面が時々目立ちました。アフターパートも、無
くてもいいと思えてしまえる内容でしたし。
音楽/声優・・・
ほぼPC版と同じ評価ですが、オープニング曲がより好みなので、+1点。
結論として、PC版プレイ済みなら、こちらをプレイするメリットは無し。もし、P
C版もPS2版もプレイしていないユーザーの方がいれば、PC版でのプレイを推奨
します。エッチの有無に関係なく、村中志帆さんオンリーのPC版の方が、違和感無
く読めるので。