絵22+文18+音18+他09 巻ノニは、エピソード単位の区切りの良さと、その余韻が心地よかったのですが、巻ノ三はやや駆け足気味に感じられました。
分割リリース前提のFDなので、ロープライスによる得点補正は無し。
巻ノ四次第で、若干、点数の補正が入る余地はあるかも。
さて、昨年リリースされた『ひめごとユニオン』のFD。
四連作形式の三本目。
今回フィーチャリングされたのは、桐谷華ボイスでお馴染み、おそるべしジュニア女
子の小春ちゃん。
本編のアフターストリートして、ラブイチャエッチの増強版になっています。
短い作品の中でやるには難しい事などがあるでしょうが、その為か、巻ノ一はやや散
漫に感じられる内容でした。
しかし、巻ノ二は逆に短い作品だからこそ、主人公である才蔵を差し置いて、ヒロイ
ン視点という直球勝負でヒロイン同士の交流を描き、意外にもよい雰囲気を見せてく
れました。
では、この巻ノ三はというと……
七日がそれぞれのパラレルワールドに七日間しか滞在できないというのは、ここまで
の作品をプレイしていれば判るかと思いますが、今回はそんなパターンの六日目から
始まります。
その中で、才蔵の彼女としての小春と、お兄ちゃん大好きな妹としての七日の交流は
既に描かれたものとされている為、この二人の関係性は、
「読み手各自である程度、妄想して補完してね」
といった感じに省略されています。
まあ、巻ノ二があったからこそ、小春のヤキモチやらのドタバタ劇を交えて、お互い
に認め合うような展開があっただろうことは、容易に想像できるのですが……いや、
それ見たかったんや! と。
七日目に居なくなった七日は、皆の記憶からも消えてしまいます。
けれど、巻ノ二ではねると吹雪が七日を覚えていたように、才蔵と小春も七日を忘れ
ていませんでした。
不思議なカギが発した光の導きで、世界線を超えた二人は、七日を追いかけます。
巻ノ二もそうでしたが、本作のエンドでも強調されている、『七日を忘れない』とい
う事。
巻ノ二までにも、ちらほらと仄めかしがあったものの、正解の道を選択する才蔵の能
力。
そして、才蔵には世界線を超えて引き継がれた記憶があったこと。
世界を超える能力と、星船の関係。
などなど、「ちょっとだけよ」と、チラ見せしつつ、肝心なところはまだ見せないと
いう、憎い作りになっており、それら、星丸が言うイレギュラーが、きっと七日の笑
顔でエンドロールを迎えるための鍵になりそうです。
さて、小春の小悪魔的な部分が弱かった為に、一番割りを食ったのは桐谷華ファン層
かとも思えたり。
このシリーズの見どころでもある3P方面では、パラレルワールド設定を使いつつ、小
春を軸に、フィーリアさん、芽衣、七日と、総流し。
ただ、小春と七日は原画が違うため、一枚絵の上では、握り合っている手が表現され
ているだけで、同一画面に登場しません。
全体的にロリ体型キャラ偏重になった巻ノ三だけに、フィーリアさんの巨乳が際立っ
ていましたね。はい。
いやあ、しかし、回を重ねる毎に、「しーくれっしーくれっ♪」が染みてきます。
さあて、巻ノ四でどうオチを付けてくれるのか、楽しみであります。