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えびさんのひめごとユニオン もーっとH! ~巻ノ二 霧島夕輝のマシュマロな日常~の長文感想

ユーザー
えび
ゲーム
ひめごとユニオン もーっとH! ~巻ノ二 霧島夕輝のマシュマロな日常~
ブランド
SEVEN WONDER
得点
75
参照数
1154

一言コメント

絵22+文23+音19+他11 巻ノニで化けた印象。これは完結が楽しみです。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

分割リリース前提のFDなので、ロープライスによる得点補正は無し。
巻ノ四次第で、若干、点数の補正が入る余地はあるかも。


さて、昨年リリースされた『ひめごとユニオン』のFD。
四連作形式の二本目。

今回フィーチャリングされたのは、一色ボイスの巨乳お姉さん夕輝ちゃん。
本編のアフターストリートして、ラブイチャエッチの増強版になっています。

しかし、この作品は前作もサブヒロインを交えての3P展開などを盛り込み、尚且つ、
主人公才蔵の妹七日という本編には登場しなかった謎の女の子まで登場する、一筋縄
ではいかないシナリオが用意されています。
増強されたラブイチャを楽しむも良し。
3P展開による女の子の可愛いジェラシーや、濃いエロを楽しむも良し。
そして作品をまたいで世界をループしている七日の物語を、巻ノ四でどうやって収束
させるのかを想像して楽しむのも良し。
と、複数の楽しみ方が出来る、意欲作と成っています。

ただ、前作では、その面白さが、それぞれにもう一歩足りないといった感じで、続く
作品にやや不安を感じたりもしました。
聖と才蔵のエピソードが淡白で、もっとイチャイチャが欲しかったこと。
聖の姉である祭が3Pに加わるのですが、その過程の“ご都合展開の必然性”が、あま
り感じられなかったこと。
七日周りのエピソードに“ひめごと”が多すぎて、結果予想をするにも材料不足だっ
たこと。
と、短いシナリオ量の中で、アッチを立てればコッチが立たずな、アンバランスさが
際立ってしまったようにも思えるのです。


ところが、この巻ノ二。
短い中に色々と盛り込みながらも、そのエピソード単位でしっかりと余韻を残してい
く良作に仕上がっています。
描写不足な感はありますし、主人公才蔵の空気っぷりの加速感は相当なものですが、
才蔵と夕輝のカップルを、吹雪、はねる、七日という三人のサブヒロイン視点を切り
替えて見ていくという構成で、その構成自体が斬新な気もします。

しかし、何より、そのエピソードは小さな切なさを産み落としていって、それがコツ
コツと積み上がっていくかのように胸に残っていく。
そして、そんなサブヒロイン同士の感情も交差させつつ、絡まり合っていく切ない思
いのわだかまりが、読んでいる側の胸をきゅっと締め付けるという感じ。
哀愁めいた切なさと、時間旅行モノSFとの相性は、言うまでもないでしょう。

そんな中、もう一人の“跳躍者”の存在も明かされ、高まるSFファンタジー感と、七
日が報われる目算が立ったような、奇妙な安堵を覚えたり。


若干、たけやまさみ絵は、間接や筋肉の陰影が過剰過ぎて、いずれ全裸の描写が昆虫
っぽいレベルまで行ってしまうような不安も感じましたが……
川原誠のぷにぷに感ある絵柄も堪能でき、なかなかの満足度の二本目でした。