絵15+文09+音14+他12 実用性がそこそこ期待できる、ゴスロリ×ファンタジー陵辱系抜きゲー。しかし、なんでこのゲーム作ったのか、変に勘ぐっちゃってしまいそうだけど、ただ単純に、たまにはこういうのもやってみてぇなー的な習作なのでしょうかね。
（※ロープライス・同人を対象に、他の項目は、最低点をベースアップしています）
OHPも持たず、突如として各DL販売サイトに現れた謎のサークルLiLinn。
果たしてその正体は！？
……的なノリで購入してみたのですけど、なんかサークル名通り、LiLiMでした。
ゲームシステムがLiLiMのそれの流用で、ディレクターがダン岬氏ってんだから、こ
れはLiLiM名義ではリリースできないネタで、ちょっとお小遣い稼いじゃおうって感
じに見れてしまう作品です。
（OHPあったようですが、なんで、DL販売サイトからリンク張ってないの？）
さて、ゲームの内容としては、サブタイトル通り、
『目の前で、敗北し略奪され堕ちる少女』
が描かれるだけのファンタジー系作品。
と、これだけでは、あまりにも説明不足なので……と言って補足し始めると、ゲーム
の内容を全部語ってしまうんじゃないの？ って言う程の、ショート作品になってい
ます。
所謂、巻き込まれ系主人公が、ピンクゴスな女の子に引きこまれた世界は、空の中に
浮かんだ中世欧州的な、『無限回廊』と呼ばれる不思議世界。
その世界には、もう一人、黒ゴスの女の子がいて、ピンクvs黒のマジカル・ゴスロリ
ック・バトルフィールドが展開されてたりする。
で、まあ、そうなればなんで主人公が巻き込まれたかなんてのは明白で、
「あたしがパワーアップする為に、処女を奪って下さい」
とか言われて、ホイホイ、『童貞』から『肉バイブ』にクラスチェンジする主人公。
でもって、黒ゴスの方にも『肉バイブ』担当が居たりして、ピンクさんチームが負け
ると、ブラックさんチームにヤラれちゃうっていう、ただそれだけの作品。
エッチシーンは、ザッピングを多用していて、寝取られモノ的な見せ方もしているけ
ど、堕ちどうこう以前に、前振りがあっさりし過ぎてるもんだから、その辺に期待で
きる部分は無いと言ってもいいかも。
映像の方は、同人ゲームによくある、原画も塗りも、おそらく一人でこなしているよ
うで、LiLiMっぽさはありません。
案外珍しいのは、同じ方が背景画も描かれているようで、同人ゲームにありがちな、
フリー素材による映像のチグハグ感が無いっていうのは好印象。
ただ、絵自体に、ちょっとクセがあったり、素描をそのまま取り込んで着色したよう
な即席感があったりして、作り込みのしっかりした絵と比べると、粗さを感じます。
音楽も僅かに3曲と少ない。
ただ、この作品、少ないながらもエッチシーン自体は、そこそこに尺があって、ねっ
とり気味なシチュになっており、おかずにするにはまずまずの作品。
特に、声優の演技がよろしい感じで、鈴谷まや、金松由花の両名が好演。
鈴谷まやは通常パートでは、色気を抑えた桜川未央みたいな声で、ちょっと面白みが
ないのですけど、これがエロシーンになると化ける。
約物の三点リーダに、色々とアドリブを入れてくる声優さんは多いというか、それく
らい出来ないなら、エロゲ声優なんて辞めてしまえと思ったりする事もしばしばだっ
たりする。
と、話が逸れたけど、この鈴谷まやは三点リーダを、ぎゅっと詰めて最小のアドリブ
で前後の流れを繋げていく感じの演技。
これはチュパシーンや、イク直前の切羽詰まった感じがよく出ていて、エロかった。
一方で、金松由花はいつも通り、三点リーダに判りやすくブレスを入れてきて、艶っ
ぽい演技をカマしてくれる。
また、金松由花はクマのぬいぐるみっていう、おどけた畜生の演技も兼ねていて、多
分、初見では笑えるはっちゃけっぷり。
そして、なにより、鈴谷まやのキャラが陵辱中、金松由花のキャラによる言葉攻めが
あったりして、この辺の両声優の掛け合いがエロかったです。
同人抜きゲーのフェチを深く追求した様な作風とは違って、お手軽にちょっとハード
なエロシチュでおかず提供するといった、こちらも同人抜きゲーによくあるパターン
の作品なので、目新しさはないし、際立った部分も無いゲーム。
なんですが、絵が気に入ったとか声優のファンだという、プラス補正要素があれば、
まんざら悪い作品でもないかなーと言った、そんな感じの作品でした。