絵26+文12+音21+他13 「イリュがシナリオライターを据えただって!?」 「そうそう、あの尾之上咲太なんだって!」 「・・・あんだって?」
イリュージョンの3作連続リリース企画からの一本。
映像面・・・
今回は、イリュージョン最強のハイクオリティアニメシェーダーを謳っている通り、
それなりのマシンスペックがあれば、かなりぬるぬるでエロい映像が楽しめます。
Windows7 Pro(64bit)
Core i7-860 @3.15GHz
8192MB RAM
DirectX 11
Radeon HD 5750(1012 MB)
陳腐化とまでは言わないまでも、ハイスペックとは言えなくなった上記環境でも、ア
ンチエイリアスなどの設定をフルに活かしても、動作はスムーズで2Dゲームと遜色
ないストレスフルなプレイが可能です。
相変わらずのイリュと思わせるのは、背景の遊び心。ポリゴンも簡略化されており、
クオリティ的な部分は大したことはありませんが、あるシーンではヒロイン2名の部
屋に『赤いランドセル』があったり、あるシーンでは蛍が舞う幻想的な雰囲気を作っ
ていたりと、ジオラマを眺めるかのような楽しみ方も出来ます。
シナリオ・・・
「尾之上咲太氏による魅力的なシナリオ!」との謳い文句に、目を見張ったユーザー
も多いはず。・・・はず?
第一にイリュがシナリオに力を入れるなんて、そんな馬鹿な! という驚き。
そして、尾之上咲太の名前を知っていれば、「魅力的なシナリオ?」という疑問符を
浮かべるはず。
どうも、この辺りのズレた感じが、いかにもイリュージョンっぽくて良いです。
さて、シナリオとしましては、俺達のご同類たるエロゲマ引きこもり主人公が、衝動
買いしてしまったエロゲをインストールする場面から始まります。
となれば、もうお判りでしょう。画面の中から貞子が飛び出すか、マヨナカテレビに
吸い込まれるか、その二択。
この作品の場合は後者で、画面の中に吸い込まれ、ロリっぽい天使二人組による、愛
の更生プログラムを受けることになった主人公。
「はっ!? これは夢にまで見たエロゲ展開! ふふ、俺が主人公だ!!」
様々なシチュエーションで、二人の天使のかけら(二人の姿をした別人)とコミュニ
ケーションとエッチを重ね、やがては・・・。
と、いったストーリー。
なのですが、どうもシナリオとしてうまく消化しきれておらず、結局、ただのヤリゲ
ーにになっている感は否めません。
確かに、幕間の漫才的な3人の絡みはコミカルで主人公もイイ性格をしているので、
それなりに面白く楽しめます。
ですが、シナリオとしてのテーマ性の根幹である、主人公の変化があったかと言われ
れば、かなり微妙と言葉を濁すしかありません。
尾之上咲太らしい主人公のベッドヤクザ的な言動は、好き嫌いあるでしょうが、ゲー
ム内容とマッチしていただけに、テキストライターとしての仕事はこなしていると思
いますが、シナリオライターとしての仕事としては消化不良感が拭えません。
「尾之上咲太氏による萌えエロなテキスト!」
という売り文句なら、過大広告ではなかったかもしれないですね。
音楽/声優・・・
サウンドはロックンバナナのgion-shojaによるもの。
主題歌『ツーディー★』は、同サウンドチームによるもので、歌唱に青葉りんごを迎
えています。相変わらず、難しい曲を歌いこなしていますね、青葉りんごは。
http://erogetrailers.com/video/5392
面白いのはゲーム内容にマッチさせ、「画面の中で待ってるよ!」的なエロゲー・メ
タフィクション的な歌詞になっているので、ツーディー(2D)というタイトルなの
でしょうが、
「これは3Dゲーですからー!」
とツッコみたくなるところでしょうか。
キャストは、ゆな役で御苑生メイ、クゥ役で青空ラムネと、純愛ゲー限定ではなく、
抜きゲーでも名の知れた布陣で安心して聞けます。
また、両名ともコミカルな演技もしっかりとこなしてくれるので、ベストなキャステ
ィングだったと言えるでしょう。
メイメイがここまでやれるようになるとは、目頭が熱くなるオールドユーザーも多い
ことでしょう。
しかし、歌は青葉りんごで声は青空ラムネとは、一体全体、どういうことやら。
【システムタグ】
/ #3Dリアルタイム #トゥーンレンダリング /
【ヒロインタグ】
/ #天使 /