絵20+文11+音14+他08 なかなか美麗なグラフィックを売りにしている、relicの処女作。しかし、第二作に誰も手を出していない事に、思わず頷けてしまう内容でした。
(※ロープライス・同人を対象に、他の項目は、最低点をベースアップしています)
映像面・・・
OHPやサンプル画像を見る限り、パッと見のグラフィック面は魅力的です。
構図的にも面白いですし、造形的にも小奇麗に纏まっています。また、グラフィック
チームが存在する商業と比較すれば、人手も少ない同人にしては、その彩色の緻密さ
は評価に価する部分かと思います。
シナリオ・・・
このシナリオは、ある種、調教シチュと言えるでしょう。
魔王が勇者に倒されました。
参謀であった主人公(魔族)は、魔王の娘であるヴィヴィ姫を連れて、遁走すること
となります。
魔王の忘れ形見ヴィヴィを旗がしらに、人間への復讐と世界制覇の野望を抱く、主人
公とその仲間たち。
ですが、肝心のヴィヴィは魔法はからっきしで、ワガママ放題。その上、
「世界制覇? ナニソレ、メンドクセー」
と言った有様で、主人公は、
「パン買ってこいや」
とパシリ扱いを受ける日々。
堪忍袋の緒も切れた主人公達は、ちょっとばっかりオイタが過ぎるお姫さまに、
『オシオキ☆(もちろん性的な意味で)』
をする事にしたのです。
と、まあ、こんな感じなので、躾と称してあの手この手でヴィヴィを屈服させていく
わけで、その裏では、
「心も体も俺好みに染めてやるぜ。グヘヘ」
な主人公の下心がダダ漏れなわけです。
そこに来て、ヒロインのヴィヴィは、
「もう、逝きたくないのにィ!! また、凄いのキちゃうよォ!!!」
と堕ちるわけでもなく、
「嫌よ、嫌!」
と激しく抵抗するでもなく、
「テメー、絶対、コロス……コロしてやるんだから……」
とドスの利いた眼差しを見せるでもなく、どーしたいのか中途半端なんですなー。
残念。
音楽/声優・・・
音楽は、フリー素材サイトからのチョイス。
提供元は、相模原装甲侍女樂団、魔王魂、煉獄庭園、龍的交響楽。
ゲームの雰囲気を捉えた選曲だったと思います。
声優は、渋谷ひめと羽高なるの二名。
キャラクターには魅力はあったと思うのですが、それを完全に引き出せていないシナ
リオである為、声優の演技が良いか悪いか判別が難しいところ。
ただ、声だけを聞いた直感としては、可もなく不可もなくといった感じでした。