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えてんさんの秋空に舞うコンフェティの長文感想

ユーザー
えてん
ゲーム
秋空に舞うコンフェティ
ブランド
etude
得点
75
参照数
781

一言コメント

演出が凝っている雰囲気ゲー 悪くはない

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

絵や演出などとにかく雰囲気を大事にしたゲームという印象 BGMもなかなか悪くない
主人公も高校生らしい範囲での振舞いを意識している?
うじうじとし続けることもなく、比較的行動のハッキリとしたキャラで爽快な部類に入る

シナリオは大きく分けて2つの流れになっていて

1:奏衣・沙夜のセイレーン伝説解決ルート
最初から不思議感丸出しで出てきた奏衣の謎が解けるルート
奏衣と沙夜が中心のため、演劇部やその他のキャラの印象がかなり薄くなる
軽い伝奇物としてはそこそこ読める
奏衣は初期から主人公に対して明るく好意を向けてくるのだが、沙夜のほうはちょっと唐突な感じがした

プレイヤーにはほぼ事情の予想がついてる段階でも沙夜が真実を話すをためらう場面が多いため、少しイライラする?
ただここでこうして話さないのは恐らく七海ルートで話を広げない為に沙夜がほとんど事情を話さないことと印象を一致させる為かもしれない

2:七海・雪の演劇部での人間模様が中心ルート
打って変わってこちらではほぼセイレーン伝説の話がオマケ扱い
七海は以前もセイレーンに関わっているということで、奏衣や沙夜が関わってくるが、あくまで中心は決断が苦手な七海が成長していくこと
雪ルートに至っては雪の成長ストーリーになっていて、奏衣はあっさりと途中で沙夜が引き取ってしまう
雪ルートの出来はかなりいい 通常の状態で妹のこずえが一番出てくるのも雪ルート

エロシーンに関しては、絵自体には自分はそこまでエロを感じなかった
しかし、一部のシチュや流れ、しつこさは意外とグッとくるエロさはあったと思う
各キャラ3回づつでそれなりの尺

やることがなく、暇もお金も余っているのなら手を出しても損をしないレベルではあると思う
もう少し演劇部での練習風景や本番での舞台を立ち絵を動かすことにより一部でも表現してみるとかあったらまた一味あったかも
急いで削った部分があったのかなんなのか、所々前後の内容とかみ合わない部分もあり
例としては
こずえが初めて遊びに来た時、雪が一度会ってみたいという台詞をいうのに、後日(正確には覚えていないが恐らく翌日)こずえが練習を見学に来る際には知らない仲でもないし、と言う場面や
奏衣と最初のエロシーンで、何故か2人が雨に濡れた状態で抱き合っていることになっていたり

他には一部音声収録ミスもある
最たるものは雪と付き合いだしたあとの廊下で聞く台詞だろうか
紅葉を「コウヨウ」と読むべき場面で「モミジ」と読んでしまっているのだが、そのあとの注意されて声優が謝っている部分まで入ってしまっている

少し悪い部分をダーッと書いたが、ちょっと独特なこの絵柄が好きならば普通にお金をだしても後悔はしないレベルではある

追記として、こずえディスクで妹のこずえルートができるが本当におまけ程度
ただ、仲のよい兄妹のラブラブっぷりは楽しめた