人間の負の部分の展覧会だった。そして何よりもドラマだった。
ノーマルエンドでキリスト像が修復され
人同士の心が繋ぎ合わされて
その結果としてトルゥーエンドが出てきたと考えていいんでしょうかね。
トルゥーエンドはエンディングというより
後日談みたいな扱いと捉えました。
印象的なのは
各人の負の部分へ
どういった経緯でそこへ至ったのかを
心理描写を通して描いているところ。
ここがやっぱり瀬戸口氏の一番の特徴ですね。
色々な思考を並べて、時には毒を混ぜ
考えていることをユーモラスに書き立てる。
後半になるにつれて壮絶な展開となっていくが
それでも各人に幾らかの同情が芽生え
より物語に引き込ませる手腕は見事だと思った。
エロゲとかよりも
18禁ドラマ。
海外ドラマとか好きな人が嵌まるかも。
余談ですがこのライターさんは
音楽ネタがある作品が多いような気がします。
タイトルのスワンソングの意味は
物語の中に語られていますが
初期death metalの重鎮CARCASSの
ラストアルバム「SWAN SONG」とは関係無いですかね。
前作CARNIVALの主人公の趣味嗜好の描写等から
death metalなどについては知ってるだろうし
このアルバムも多分知ってるとは思いますが。
自分の勝手な想像ですけどね。