最近は笑って泣ける、色々楽しめる要素が詰まった作品で家族、自己確立のテーマを扱った所謂普遍的なものを描いた作品が少なくなっているような気がしていた中、本作は意外とありそうで無かった作品ではないかな。最近のエロゲのように薄味のきらいはあるけど、老舗の意地を見た。
無印は未プレイ。
自分はリライトがKey初体験でそれ以外はプラネタリアンのみしか
プレイしたことがしたことないのです。
ヴィジュアルアーツ系列の他のブランド作の
ファイブ、十六夜のフォルトゥーナなどはやったことある程度なので
Keyらしさ、というのは
なんちゃって理解だと思います。
とはいえ
変な口癖ヒロイン、
頭のネジが緩んでる系ヒロイン(失礼)
特定の食べ物に固執するヒロインとかを体験済みということもあってか
なんとなく本作はそれっぽいな、と感じる。
各ライターも随分Keyに寄せるように意識して書いているようにも感じるし。
最後のPocketの展開もファイブみたいなものですし。
良く「泣き」をキーワードに持ってくるが
実際には家族、人生、自分探しなど普遍的なものを描いているからこその、
ごく自然な感動を呼び起こしている、というのが自分の理解。
各ヒロインシナリオもそれに沿って展開されてる。
そして幾らかのあざとさ、ファンタジー、モラトリアムなどを絡めて
変になりすぎないように味を調整して美味しいチャーハン(作品)を作っているのが
Keyというブランドなんだと。
そして今はこれぐらいが丁度いいんじゃね?みたいな
現在進行形の形にしたてたのが本作だろうか。
(リライトは新しい材料を加えて新機軸チャーハンを作ったんでしょうかね、濃い味の)
・蒼
最初にやったのが蒼シナリオ。
七影蝶についての物語で
これをやれば他のシナリオでも登場する七影蝶が
果たしてどんな意味があるのか分かるので
最初にやってよかったかも。
藍も含めてキャラも可愛いし、エロいし日常もギャグ多めの
わりかし楽しい雰囲気のシナリオ。
全年齢向けとはいえ下ネタとか全くないとやはり味気ないと思う中
色々見せてくれるし何気に重要ヒロインだと思う。
展開は読めるといえば読めるのですが
鬱エンドにはならなかったようで。
というのもこの作品、新島夕氏、魁氏が絡んでおり
ナツユメナギサとかファイブをプレイしたことがある人間にとっては
鬱エンドを予想してしまうのですよね。
蒼は目覚めたけど意識は藍になってしまうとか
藍に蒼の意識が入り込み蒼&藍になってしまうとか。
最後の蒼の笑顔もただ単純に目を覚ましたのではなく
橘の木の世界での出来事に見えなくも無いです。
他のシナリオやるとそうではなさそうと、分かるんだけどね、、、
ここはやはり奇跡というチートを用いたという解釈でよいのだろう。
何で目覚めることが出来たかさっぱり不明だけど。
ちなみにイナリみたいな変なペットもKeyらしいんでしょうか。
♀という紹介をみましたが蒼のパンツ見るの
許可してくれたけど?
・しろは
最初のシナリオだけだと楽しく笑える夏を一緒に過ごしてくっついただけという内容に感じて、
この時点では果たしてメインヒロイン扱いなのかどうか判断に困った。
いや確かに未来予知の話は出てくるけど
それほど全体に影響を及ぼす内容には見えなかったというか。
ALKAシナリオでは良いお母さんになったりしてて微笑ましいし
未来予知のからくりも分かったりして
やっぱりメインヒロインしてるんだけど。
過去に意識を送れる能力は
すでに子供の頃からあるということが分かっているので
Pocket編で能力を得るのを防ぐという表現には最初違和感を感じてた。
まあ重要なのは
しろはが妊娠中に体を大事にして母子ともに健康なまま出産すれば良いのだけど、、
とはいえうみちゃんが過去に戻っても
確定している未来から戻ってるだけなので
どうしてもしろははお産時に亡くなってしまう。
そしてしろはも未来予知が出来るということから
すでに確定した未来から戻ってきてる状態。
そして恐らくは亡くなる直前から
自分の両親が亡くなる前まで戻ってきたのだろうか。
(それとも子供の時に一回過去に戻っているのか)
なので延々ループするのだが
能力を得るには橘の木ではざまの世界に入るなどしないといけないので
それを防げればループを断ち切ったということになるのだろう。
無印では再会の可能性を感じさせる程度で終わらせたみたいだが
実際に再会してうみちゃんがキチンと生まれて
しろは共々家族団らんとなったRBエンドのほうが
奇跡っぽくて良いんじゃないかと自分は思うんですがどうでしょうかね。
ただ最後しろはがどういった風に変化したか、成長したかの
描写は抜け落ちてるのでそこが分かるとこだけは
あったほうが良いのにとは思った。
・うみちゃん
幼くなっていくと可愛さアップしていくダークホース。
結構早い段階で母親に顔立ちが似てるのに気付いてしまった、、、
両脇のおさげを下げる顔を想像すると、あれ?そういえば顔立ちが似てる、、、、
あれ?まさか母親?、、、となる。
そして大体そう言うのが物語の核心になっているという。
とはいえALKAシナリオでの日常は下手な泣きシーンよりも
心洗われる感動の内容であった。
うみちゃん可愛いよ、可愛い。
物語の展開が読めるなんてのは面白さや感動とは関係ないんだ。
そして夏休み最後のあたりの
不安な状況の中での五里霧中感は
物語に深く没入させられた。
この部分は新島氏なのかな?
ナツユメナギサでの各ヒロインシナリオの後半部分にも共通する
とても印象的な箇所。
ちなみに公式HPではうみシナリオ追加ってなってたが
ALKAシナリオがうみシナリオじゃないの?と誤解してた。
無印にALKAシナリオって無いんか?あれ、それって変じゃね?
もしかして無印って自分で想像して補完しないとよく分からない結末だったのか?、と・・・・
そして他の人のレビュー読んでて
別にうみシナリオがあることに今更気付く。
・鴎
紬と同様にメインの内容とは距離があるかな。
一番童心に戻ったような清々しい内容。
とはいえ自分はシナリオそのものよりも
鴎のキャラクタになんか惹かれましたね。
ミステリアスのような親しみやすいような。
・紬
変な口癖&ちょっと頭足りないかも典型的Keyヒロイン?
地雷の可能性を考えてたが
夏休みを楽しむという点では一番だったのでは?
割と最後のほうまで正体はカッパのほうだと思ってましたが、ニアミスだったようです。
命を持たないものが想いによって命となる、という
これもKeyっぽいヒロインなんでしょうね。
・識
現在の行動が過去に影響を及ぼすという
本筋のシナリオとはある意味逆の内容。
島のみんなに可愛がられる識がなんか可愛いです。
しかしヒロインの中で唯一?助からなかったかわいそうな子。
ここはKeyらしく奇跡というチートで、現代に蘇るのかな、と
ED曲後ドキドキしてましたが無かったようです。
そしてPocket最後の最後でちょこっと声で出てきましたが
取って付けたような印象になってしまい果たしてどういう意味があったのか。
・おっぱい
家族との絡みなどで一見典型的な内容ではある。
しかし記憶を無くすのは結局自分のせい、といことにはなっていたが
三毛猫の描写、やっぱり七影蝶が絡んでくるところを見ると
実際には外部の影響があったのではないか。
母親も静久と上手くいかず不自然に怒り出すようなところも見受けられるのは
静久の「好きな人を遠ざける」という呪いによるものでは、と想像。
ただ色々考察するにも材料は乏しいので
真相を探るのは難しいかもしれない。というか投げた。
・のみき
んちゅー。
あの夢はのみきと共有してるということで良かったんだよね。
追加シナリオでは一番好き。
夢の中でバカップル全開。
わざわざちゅー、の立ち絵まで用意してます、狙ってますね。
ラストも良かったですよ。
その他気になった点・・・
・鏡子さんが一番謎。Pocketラストでは倉の整理をさせて夏休みを改変させていたように感じた。
ある程度七影蝶の知識などはありそうだが、
果たしてどういう人物なのか最後まで謎が残る人。
でも主人公の宿泊先の年上のお姉さんというのはKeyでは典型なのですよね、きっと。
・例えば蒼と結ばれた後、うみちゃんはどうやって
過去に戻ってきたのか・・・?過去に戻ってきて何故幼児退行していくのか?
色々突っ込みどころはどうしても感じる。
※追記→夏休み終わり、橘の木の花が散るまでには過去へ戻らないといけないみたいなので
どのヒロインとくっ付こうが関係ないですね、、、
・Pocket最後で藍が目を覚ましてるようだが、何かあったのだろうか。奇跡でしょうか。
それを言ったら鴎のほうも・・・
兎に角チート奇跡で全員ハッピーにしました感あり(識だけは違うか)。
・Pocket編では七海としろはの台詞が入れ替わってるところが多数。
アップデータはよ。
自分は濃い味が好みでちょっと薄味な本作には少し物足りないところは
感じるけど、好みが合う人にはドンピシャかもしれない。
ヒロイン全員可愛いし。老舗はやはりツボを心得ているんだろう。
あと無印のヒロイン四人だと少し短すぎると感じたかもしれないので
RBのほうを買って正解だった。
唯一Keyらしくないと感じたのは音楽が無難で微妙な点だろうか。
リライトは良かったんだけどね。
島モンと島ポンも終わったので追記
・島モン
☆4イナリが強い、強すぎる。回避高め、クリティカルしょっちゅう出す。
なので蒼を倒すのが一番苦労した。
逆にイナリを最初の頃にゲット出来るようになればもうクリアしたも同然。
最初からうみちゃんを単体で打倒し
苦手属性や☆5四天王すらもバッサバッサ倒していく。
唯一イナリが遠慮する相手がいるのでそれに注意する必要はあるが。
島モンはイナリと戯れるためのイナリ販促√なのではないかと。
しかし島ポンのカードはもうちょいヒロインのカードとかもあれば
良いと思った。
☆5四天王よりも集める気になりそう。天善と良一だけでは少し寂しい。
というか天善カードは☆4でも弱くて使えない。
メンタルがせめてピンポン球ぐらいの硬さにはなってほしい。
・島ポン
明らかにルールとかが卓球ではない。
というかこっちの台でバウンドしないまま打つのを最初は気付かなかった。
これどのタイミングでクリックすればいいんだ?みたいな。
なのでしばらく放置してたが気を取り直してやってみた。
相手のサーブ時に変に処理が飛んで不意打ちみたいに玉が飛んでくる。
というかいきなりターゲットに当たってるときもある。
不意打ちサーブは反則だぜ?!
手で打つとか論外だよ?!
恐らく確信犯的にksゲーっぽく作ってるなこのミニゲーム。
紬の封印、小鳩の玄武砲などいくつか触らないでスルーしたほうがよさげな技も結構ある。
というか無闇に全部打ち返さず危険な技はスルーしたほうが
実はダメージが軽いみたい。
また技そのものよりも
叫ぶキャラ絵で途中妨害して打ちにくくしてるだけにも見える。
のみき巨大化とか長すぎる。
天善のカウンターのほうがまだ打ち返しやすい。
一応予選で全員倒してから
反則技を持っていたうみちゃんとダブルスでトーナメント参加。
うみちゃんの島モンが強い、果てしなく強い。
卓球とは関係ない相手へのダメージ、攻撃一回無効化など
反則以前の問題スキル。曾お爺ちゃんもがんばる。
そのせいもあってか順調に天善単体まで勝ち進めた。
天善単体はカウンターに苦労した。
というかカウンターを返すのは順番的に相方のうみちゃんのほうだ、
なんで自分で打ち返すのか、これやっぱり卓球じゃない。
ただ、恐らくではあるが的に触れるだけ、反応できれば
相方がバックアップで打ち返してくれる確率が高いような気がした。
自分で返すことも出来るがエクセレントで返すのは至難の業のため
うみちゃんにまかせたほうが良い。
しかし天善ってイナリに全然勝てないんじゃなかったか?
天善&イナリだとそれほど強く無かったが?
島モンのあの強さからイナリは島ポンでも最強で
サマポケ宇宙最強生物なのかと思っていたが違うようだ。
あと天善ラケットは的が小さくなって逆に使いにくかったな・・・
というかマウスカーソル小さくて青っぽいので見にくいのが一番の障害かも。
○強めのキャラ
うみちゃん、小鳩、良一