ErogameScape -エロゲー批評空間-

あなざーさんのTiny Dungeon ~BRAVE or SLAVE~の長文感想

ユーザー
あなざー
ゲーム
Tiny Dungeon ~BRAVE or SLAVE~
ブランド
Rosebleu
得点
87
参照数
110

一言コメント

最初から最後まで楽しいゲームだった。ハーレムのノリが戦国恋姫思い出した。ヴェル=セインとオペラ=ハウスが好き。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

ヒロインみんな姫のことが好きで良いハーレムを作ってた。
俺自身みんな幸せそうなハーレムが大好きなのでプレイ中楽しくて仕方がない。
ヴェルの羽についての回想もめちゃくちゃかっこいいし、ウルル至上主義のオペラさんも好きだし、
ノートの真名を授けるところも好き。
それを全部「愛の力です!」って言いきるヒロインズみんな良い。

設定はちょっと薄いと感じるところあるかも。
展開も無理やりでは?って思う所もあったかな。
結局今回の剪定のゲームは前の滅界戦争に比べて規模が小さかったり、
最後のトリアやユアンがゲンに協力するような展開もちょっとついていけんかった。
勇者としての強さを正しく伝えたかったのかもしれんけどよくわからんかったねえ。
世界や種族の命運を背負ったらこうなってしまうんかもしれんし、
主人公含めて皆他人のことを想って行動してるんは伝わった。


シリーズ4作目、シリーズ前3作でずっと運命に振り回された主人公たちが最後にハッピーエンドをつかむ物語。
剪定についてはあいまいだけど、世界が用意したゲームということで納得した。
カミシアとミヤがゲームに巻き込まれて、その剪定者に白鷺姫が選ばれる。
この剪定次第で生き残れるのはカミシアがミヤの一方のみという運命。
4つ目の扉でカミシアが生き残る運命が選ばれたけど、ミヤに死が降りかかる際にゲンがミヤを守る。
他の扉でもそうだったけど運命をつきつけられたノートたちが運命を受け入れてしまう一方で、
4つ目の扉を追い求めた白鷺姫や、世界に殺されそうになるミヤを守るゲンがヒーローとして描かれてるんだろうな。
今回のサブタイトルが「BRAVE or SLAVE」でゲンの言葉にあるようにずっと世界の奴隷だったけど、
ミヤを守って本当の勇者になったってシーンでタイトル回収を感じて激エモ。

あとローランの株が爆上げの勇者としての強さを理解するシーンも好き。
終盤で勇者の力とは~って主人公が悩む場面があったけど、周囲が主人公のことを強いって言ってたのは最初から勇者としての強さだったんだなって。
姫は周囲のおかげで勇者になれるんだと思いいたったけど、自分の力が足りないことに挫折を感じた。そこにずっと個人として見下してきた姫に対して何らかの強さを見出したラーロンが姫のことを叱咤する。皮肉なものだな、ってラーロンも言ってたけど、ラーロンだからこそ姫に気付かせることができたのかなって、この関係性が好きになってしまった。