古くシンプルなシステムのSLGでありながら今でも良作
ファイアーエムブレムチックなSLG。ダメージ計算は単純な引き算でダメージのランダム要素もないシンプルなシステム。しかし複数武器防具を適時持ち替えながら戦えば戦術性が産まれる良システムである。当時としては珍しいフレームによる半リアルタイムな行動順システム。味方が増えてきたら戦闘中に適時交代しながら戦う高い戦略性もある。展開もLAWルートは見応えがある王道の戦記、CHAOSルートは暴君ぶりが良く出ている。更に多くのキャラに専用エンディングがあり、育てて愛着が湧いたキャラがいればやり甲斐がある。
残念な点はクリティカルと相克システムのダメージ倍率の荒さ。単純に2倍ダメージなので対ボスではクリティカルが来たら即死が多く運ゲー気味な傾向がある。ここはダメージ倍率をもう少し下げたり理不尽にクリティカル即死の場合はHP1で踏み止まるなど救済処置が欲しかった。また命中率が表示と体感にかなり差異があり胡散臭い場合がある。序盤は高レベルアイテムの盗みが全く成功しない。おそらくレベルや運の差で成功率0パーセントのケースがあるが、その説明が無いのでプレイヤーに無駄骨を踏ませることになり不親切。
総括すると古いゲームなので荒削りだった部分があるが、それでも欠点を踏まえてプレイすれば今でも楽しめる良作であると言える。