旧版をプレイしていないので追加シナリオがどの部分なのか不明だが、オールクリアしたはず。途中そんなのアリかよって展開に突入して投げそうになったが、最後まで読んで良かった。(※7/25 やっぱりしてなかったのでクリア次第追記します)
古柄菜乃の破壊力だけで他二人の退屈なシナリオを駆け抜けてしまうポテンシャルがある。
オタクは不愛想クーデレヒロインの問題行動に振り回されるのが大好きだからね。
ただし、完全にデレるとタメ口になるのには私の中で賛否両論が巻き起こった。
脈絡もなく繰り出される細かすぎて伝わらないパロネタや引用の数々もかなり人を選びそうだが、
田宮三男の見るに堪えない言動が個人的に結構しんどいかった。
彼の性犯罪まがいの選択肢はほぼ確かめていない。
というか、確かめられなかった。
それを踏まえても古柄菜乃の秀逸なキャラクターだけでお釣りが来る出来だったが、
思わぬ見どころだと思ったのが今子の講演。
芥川龍之介『蜃気楼』をフェミニズムに照らし合わせて解題していく内容で、
出典先について全く知らない私にはどれほどの正当性があるのか分からないが、
資料として提示される文章がどれも最近の世相に通ずる批評性を帯びていて、
歴史の回帰を意識させられた。
見た目に騙されて恋愛要素を追って読もうとすると割とノイズが多い。
パロネタ哲学社会派おまけでSFがごった煮の混沌としたシナリオの外郭として、
美少女ゲームのフォーマットが存在しているくらいの認識で読んだ方が面白く感じる。
まあ、ラストはおもくそギャルゲーだが。
ところで、readmeのゲームブック云々の話はどういう意味なのでしょうか?