企画:タカヒロ、シナリオ:田中ロミオ。すっかり「エロゲ」を作らなくなった2人が久しぶりに出すエロゲ。期待したいのは山々なんですが、出さなかった期間が長過ぎだとも思わざるを得ません。『少女たちは荒野を目指す』のリベンジマッチなのか知りませんが、そもそも本作の組み合わせこそが私にとって水と油なのを、製作側は理解してなかった様子。コッテコテのギットギトだからこそ一部対象へ輝く二郎系田中ロミオに、万人受けのコメディ路線から絶賛二番煎じ驀進中の薄味醤油タカヒロが合う訳ないでしょう。前作でそれを充分に学んだと思っていたのですが、私の勘違いにて終結でした。先の言動からも察せられるように、私はストーリー構成からヒロイン造形、頭の上から爪の先に至るまで、タカヒロの嗜好ほぼ苦手です。そんな私にとっては「企画」が彼な時点で、絶対合わねえだろうと思ってしまいます。特典もパッとしない、小冊子 or ドラマCDあれば購入意慾湧くのにそれすら無い。実に悔しき所存でございます。しかしそれでも、日本神話等を根底に据えた本作。やっぱ面白そうだなあ、頑固一徹に強張らず買おうかなあ、都ちゃん可愛いしなあ……そう思っていた矢先に、思い出されるもう1つ『姉小路直子と銀色の死神』 よくよく考えたら、タカヒロ企画で世間的に評価高いのって、ライター業務全て兼任したエロゲと彼の信奉者が紡ぎ上げた作品だけじゃねえか。思い出される「負」の2作品(負と感じなかった人は買っても大丈夫です多分) しかし、ここまで考えてしまうのは私が1つ1つのエロゲ選定に命賭ける程、財政逼迫している背景故の疑心暗鬼であり、私の如き無駄思考過多捻くれクソ野郎でないなら、成功を信じても充分意味のある作品に成るんじゃないでしょうか。善いゲームが生まれるって願いは、買ったって買わなくたって信じていきたいモノです。本作が無事に三度目の正直を果たせる事、影より快く祈っております。そしてロミオは『群神アグニ』を出すんだ早く。